シーラ・ナ・ギグ

ケルト人によって信仰された豊穣と多産を司るとされる地母神。名前はアイルランド語で「乳房のシーラ」を意味する。大きな目と異様に強調された女性器を自らの手で広げる姿で表現され、この姿の石像やレリーフがアイルランドをはじめとして、イギリスやスペイン北部、フランス南部などでも発見されている。豊穣や多産ばかりではなく、死と生と再生、あるいは創造と破壊といった両義的な二面性、あるいは女性という性の象徴を担う女神であったと考えられている。 教会などの建物の入り口や接合部分にこの女神の像が設置されることがあるが、これは「聖なるハグ(妖婆)」と解釈されたものであり、魔除けの効果があるとされるからである。入り口にシーラ・ナ・ギグ(Sheela na Gig)を掲げることは建物の中が彼女の子宮と同じように平穏で安全な場所であることを暗示している。アイルランドのコーク州では蜂の守り神、イングランドのヨークシャーでは月と太陽の象徴と考えられた。彼女の大きな目は異界や未来を見通す力があるとされる。

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