中国において、紀元前に書かれたとされる地理書「山海経」に見える怪神。龍、或いは蛇の身体に人の頭を持っている。人頭の大蛇神燭陰の息子とされており、黄帝の時代に欽䲹という神ともに天神であった祖江を殺した罪で、黄帝の使者によって鍾山の辺りで殺された。しかしその悪気は鵕鳥という名の怪鳥と化した。

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コア

Coor

ペルーのケチュア族における邪悪な精霊。大きな頭と光り輝く眼を持った、灰色に黒い横縞の入った猫の姿をしている。山の精霊アウキのしもべであり、アウキの命令に従い雹を降らす。人々は雹で穀物を駄目にされないようにコアを鎮めるため頻繁にお供えをする。

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コアトリクエ

Coatlicue

アステカにおいて万物を養い、恵みをもたらす大地の象徴・最高地母神。名の意味するところは「蛇の淑女」。彼女はアステカの守護神である戦神ウィツィロポチトリを出産するという、きわめて重要な行いをなした。また、月の女神コヨルシャウキ、南と北の聖座であるセンツォンウィツナワックセンツォンミミスコアの両神の母ともされる。チマルマンの娘ともされ、シワコアトルテテオインナントシトナンツィンのもう一つの姿ともみなされていた。

コアトリクエは雲の蛇であるミシュコアトルの妻だったが、家の掃除をしているときに彼女のもとに落ちてきた羽根のボールの魔力によってウィツィロポチトリを妊娠した。つまり彼女は「罪を犯すことなく」妊娠したわけだが、そんな母親を恥に思った子供達は母親を殺そうと画策した。しかし生まれてきたウィツィロポチトリはなんと完全武装で、生まれるなり誤って姉であるコヨルシャウキの首を刎ね、他の兄弟姉妹を天に飛ばして星に変えて母の命を救ったという。

雨期を司り、一般に農業と植物に関わる女神である。絡み合う無数の蛇によって織り上げられたスカートをはき、切り取られた人間の手と心臓が交互に並び真ん中に頭蓋骨がぶら下がった首飾りをつけている。その手には鉤爪が備えられており、彼女の常食は人間だった。また、メキシコシティの国立博物館蔵のコアトリクエ像は、うろこで覆われた頭に見開いた小さく丸い目、4本の巨大な牙と先割れした蛇の舌を持っている。大地母神ではあるが、「母なる大地」という一般的には慈愛をイメージさせる言葉からは程遠い姿である。これはアステカの世界観、生命は大地から生まれ、生きるが、それ生命が尽きた時に還る場所も大地なのであるというところから来ている。大地に還った生命は次代の生命を育む糧となる。いかなる存在であろうと、大地の顎からは逃げられない。彼女の姿は残酷な、しかし覆すことの出来ない重要な自然の摂理を体現したものだと言える。

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コイラクーンラセッド

Koerakoonlased

エストニア、ラトヴィア、リトアニアの一部において伝承に残る恐ろしい怪物。体の片側が人間で反対側が犬という姿をしており、目は額の中央に一つだけしかないとされる。ときに人間の体に犬の頭をもつ姿で描かれることもある。はるか北の果ての氷原に住んでおり、しばしば人間の集落を襲いに来る人食いの化け物で、人間を生け捕ると家畜のように飼って太らせてから食べたとされる。

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コイン・イオタイル

Coinn Iotair

アイルランドの伝説・伝承に登場する巨大で恐ろしい猟犬の群れ。名前はアイルランドのゲール語で「怒れる猟犬達」を意味する。キリスト教伝来以前の偉大な伝説のリーダーであったクロム・ドーに飼われていた猟犬達のことで、人間を含む他の動物を破滅に導くという。

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こう

Hŏu

中国において神仏の乗り物とされた動物。犬に似た姿をしているが神通力を持ち、口から火炎や煙を吐くことが出来る。また龍に負けないほどの力を持っているが、人を喰うという悪質な面もある。神仏が乗り物として犼を選んだのは、自分たちの傍に仕えさせることで、人間に害が及ばないようにと配慮したためであるとされる。僵尸の中には時を経て旱魃を起こす力を持つものも出てくるとされるが、こういった僵尸は最終的に犼になるという。

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こう

Jiǎo

中国において、紀元前に書かれたという地理書「山海経」に見える吉兆とされる怪物の一つ。西王母の住む玉山という山に棲んでいる。体つきは犬に似ていて吠える声も犬のようだが、体表には豹のような模様を持ち、牛のような角を生やしている。瑞獣の一つであり狡が出現した国は大豊作になるという。

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ごう

Xiāo

中国の最古の地理書とされる「山海経」に記されている生物。「嚻」の名を持つ生物は「山海経」の中に二回出てくる。一つは西山の羭次山に棲む猿のような姿の獣で、長い腕を持ちものをよく投げるという。もう一つは北山の梁渠山に棲む、四つの翼と犬のような尾を持ち、夸父(こほ=巨人の子のことか)のような一つ目の獣である。こちらの嚻は鵲(かささぎ)のように鳴き、食べることで腹痛を癒し下痢を止めることができるという。

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ゴヴァノン

Govannon

ウェールズでは「ゴヴァノン」、アイルランドでは「ゴブニュ(Goibhniu)」といわれる、島のケルト神話における鍛冶の神で女神ダヌの息子。ケルトには技術を司る三人の神がいて、他に建築の神「ルフタ」と金細工の神「クレーニュ」という名の神が知られている。ゴヴァノンはその筆頭に上げられる神であり、鉄の加工を司っていた。彼の主な仕事は、神々のために武器を鍛えることで、鉄の刃を持つ剣や槍の穂先、弓矢の矢じりなどを作り、「トゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)」の勝利に大きく貢献した。彼の持つ魔法の槌は三度振るだけで刀や槍を完全に鍛えることが出来た。そうして作った武器は、一度放たれれば的をはずすことはなく、ひとたび命中すれば相手にとって致命傷となった。これは鉄のもつ武器としての魔術的な強さを示すエピソードだと言える。ゴヴァノンには神々のために酒を醸造するというもう一つの特技があり、これはギリシアの鍛冶の神ヘパイストスと同様なので、ケルト神話とギリシア神話の共通性を見出せる。またゴヴァノンはグィディオンの息子ディランを殺したことでも知られている。

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𢕟𢓨 ごうえつ

Áo-yē

中国において最古の地理書とされる「山海経」に言及されている生物。それによれば、西山の三危山の棲み、牛のような姿の獣で、体は白く四つの角を持つ。蓑をかぶったかのような毛の生え方をしている。人を食べるという。

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香王菩薩 こうおうぼさつ

Gandharāja

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「ガンダラージャ(Gandharāja)」といい、「香る王」といった意味を持つため「香王(こうおう)」、「香王菩薩」と訳す。また観音菩薩の一種とも考えられ、「香王観音(こうおうかんのん)」の名でも呼ばれる。音写では「健陀曷羅社(けんだかつらしゃ)」と記す。一切衆生に隈なく福を施す仏尊であり、香炉から出る香りが辺りに隈なく行き届くのと同じように、その功徳が法界に行きわたるとされる。その像容は白色の身色で天冠を戴き、右手は施無畏印で五指から甘露を垂らし(五道の衆生に施される福を象徴する)、左手は蓮華を持ち胸に当てる。また上には傘蓋を、右手の先には三匹から五匹の黒鬼が描かれる。

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姮娥 こうが

Héng-é

鮯鮯 こうこう

Gé-gé

中国の最古の地理書とされる「山海経」に記されている怪魚。東山の跂踵山の麓の深沢に棲み、全体としては鯉のような姿をしているが足が6本生えており尾は鳥のようだという。自分の名で(つまり「鮯鮯」と)鳴くとされる。

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降三世明王 ごうさんぜみょうおう

Trailokyavijaya

密教における明王の一。サンスクリットでは「トライローキャヴィジャヤ(Trailokyavijaya)」という(音写で「怛隷路迦毘惹耶(たんれいろかびじゃや)」、「帝隸路迦也吠闍耶(ていれいろかやべいしゃや)」などと書く)。これは直訳で「三界の勝利者」といった意味で、「三千世界の支配者=シヴァを降し勝利した者」であることを表している。また「トライローキャヴァジュラ(Trailokya-vajra)」ともいい、これは「三界を堅固にする」といった意味になる。従って漢字圏ではこれらの意味訳で「降三世明王(ごうさんぜみょうおう)」、「勝三世明王(しょうさんぜみょうおう)」と呼ばれる。ただし降三世明王と勝三世明王はそれぞれ異体として扱われることもある。他にも「伐折囉吽迦囉金剛(ばざらうんきゃらこんごう)」=「ヴァジュラフームカーラ(Vajrahūṃkāra)」や「忿怒月黶菩薩(ふんぬがってんぼさつ)」=「クローダチャンドラティラカ(Klodhacandratilaka)」を同体や異称とする場合もある。

インド神話に登場するシュンバ(Śumbha)とニシュンバ(Niśumbha)というアスラ族の兄弟が仏教に取り込まれたもの。インド神話によればシュンバ・ニシュンバは暴虐の限りを尽くし神々を圧倒したものの、シヴァ、或いはシヴァの配偶神であるカーリーに殺されたとされている。仏教では仏法に帰依しない大自在天(=シヴァ)と烏摩(=ウマー=カーリー)に対して金剛薩埵が「オン ソンバニソンバ…」で始まる真言を唱え、阿修羅の姿、つまり降三世明王になって二人を踏みつけ降伏させたとされる。シュンバとニシュンバは「孫婆菩薩(そんばぼさつ)」と「爾孫婆菩薩(にそんばぼさつ)」の名前でも密教に取り入れられている。

阿閦如来、金剛薩埵の教令輪身であり、五大明王および八大明王の一尊として東方を守護する。また大日如来の教令輪身ともされ、尊勝曼荼羅では同じく大日如来の教令輪身である不動明王とともに脇侍として配される。降三世明王の「三世」とは、欲界・色界・無色界の「三界」、過去・現在・未来の「三世」、三つの煩悩である貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴の「三毒」をも指しており、三界三世に通じる三毒と魔を断じ降伏せしめる仏尊とされる。その像形は一面二臂、一面四臂、三面八臂、四面八臂など様々に表現されるが、一般的には正面を三目にした立像で忿怒形の三面八臂で、左右第一手で降三世印、残りの手には弓、矢、剣、戟、五鈷鈴、金剛索、金剛杵などを持つ。また説話に倣い足の下に大自在天と烏摩を踏みつけた姿のものが多い。胎蔵界曼荼羅では降三世明王(ないし伐折囉吽迦囉金剛)として、及び勝三世明王として持明院に、また忿怒月黶菩薩として、及び孫婆菩薩として金剛部院(金剛手院)に配される。金剛界曼荼羅においては金剛薩埵の忿怒身として降三世会の主尊として中央に配される。

密号は「最勝金剛(さいしょうこんごう)」、種字は、「अ(a)」、「हा(hā)」、「हाः(hāḥ)」、「ह्रीः(hrīḥ)」、「हुं(huṃ)」、印相は羯磨印、外五鈷印、内五鈷印、真言は「南麼三曼多伐折囉𧹞訶訶訶微薩麼曳平薩婆怛他掲多微灑也三婆嚩怛囇路枳也微若也䙖若急呼莎訶」、「唵寧三婆嚩日囉𤙖」、三昧耶形は五鈷杵、索。

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亢宿 こうしゅく

Svātī

密教の宿曜道において二十八宿及び二十七宿の一つ。インドでは「スヴァーティー(Svātī)="剣"の意」と呼ばれ、亢宿、「善元宿(ぜんげんしゅく)」、「自記天(じきてん)」と訳すほか「薩婆底(さつばてい)」と音写する。また日本では「亢/網星(あみぼし)」の和名を当てる。胎蔵界曼荼羅では南方(右側)に配され、像容は左手に赤珠の乗った蓮を持つ。

種字は「स्व(sva)」、「रो(ro)」、真言は「唵薩婆底娑縛賀(おんさばていそわか)」、三昧耶形は蓮上星。

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光聚仏頂 こうじゅぶっちょう

Tejorāśi-cakravartin

仏教において仏陀の頭頂の功徳を仏尊とした仏頂尊の一尊で五仏頂および八仏頂の一。サンスクリット名は「テージョーラーシチャクラヴァルティン(Tejorāśi-cakravartin)」ないし「テージョーラーシィウシュニーシャ(Tejorāsyuṣṇīṣa)」といい、「テージョーラーシ」には「沢山の輝き」、「光彩の集まり」、「チャクラヴァルティ」は「障害なく転がる(輪)」、「君臨し続ける」などの意味がある。このことから「光聚仏頂」という名のほか、「火聚仏頂(かじゅぶっちょう)」、「放光仏頂(ほうこうぶっちょう)」、「火光仏頂(かこうぶっちょう)」、「光聚仏頂輪王(こうじゅぶっちょうりんのう)」などの名前でも呼ばれる。また「帝儒囉施鄔瑟抳灑(ていじゅらしうしゅにしゃ)」と音写される。仏光をもって一切衆生を攝聚する徳を司るという。胎蔵界曼荼羅において釈迦院下段左側四列目に配される。尊容は現図では黄色の身色で、左手で宝珠の乗った蓮を持ち、右手は薬指と小指を曲げ胸に当て赤蓮華に坐す。

密号は「神通金剛(じんつうこんごう)」、種字は「श्रूं(śrūṃ)」、印相は小指と薬指を手の平の中で合わせ合掌し、中指を人差し指の背に乗せたもの。真言は「曩莫三滿多沒馱喃怛陵帝儒囉施鄔瑟抳灑娑婆賀(のうまくさんまんたぼだなんちりんていじゅらしうしゅにしゃそわか)」、三昧耶形は仏頂印。

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后稷 こうしょく

Hòu-jì

中国神話において周の始祖で、炎帝神農と並ぶ農耕神とされる神。帝嚳の妻の一人。姜嫄が巨人の足跡に自分の足を重ねてみたところ妊娠し、后稷が生まれたという。子供の頃から農耕に親しみ、土質をに適した穀物を選ぶことに長けており、このため帝俊(帝嚳の異名とされる)に農師に任命されたという。別の伝承によれば農耕の始めが后稷であり、地上に色々な穀物をもたらしたため、死後農耕の神とされるようになったともされている。中国最古の地理書とされる「山海経」によれば、后稷は帝嚳の息子であり、西南の黒水あたりにある都広という場所にある后稷の墓では、穀物が自然に繁茂しているという。

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鮫人 こうじん

Jiāo-rén

中国において、民間説話や伝奇などを記録した「捜神記」という4世紀頃の書物に見える人魚の一種。中国の南海の果てに住んでいるとされる。魚の姿で海の中で暮らし、いつも機織をしていてその手を休めることがないという。また泣いた涙は真珠になるとされた。

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高辛氏 こうしんし

Gāo-xin shì

香象菩薩 こうぞうぼさつ

Gandhahastin

仏教において菩薩の一尊で賢劫十六大菩薩の一。サンスクリット名を「ガンダハスティン(Gandhahastin)="香りの象"の意」といい、「香象菩薩」と訳す。また音写により「乾陀呵昼菩薩(けんだかちゅうぼさつ)」、「乾陀訶提菩薩(けんだかでいぼさつ)」、「巘馱賀悉底(げんだがしち)」とも呼ばれる。象の様な絶大な力で衆生を涅槃へと運ぶ菩薩だとされる。金剛界曼荼羅の檀外の南方(左側)の4尊のうち東(下)から一番目に配される。胎蔵界曼荼羅に配される大力金剛菩薩と同尊とされる。

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皐諦 こうたい

Kuntī

仏教において普賢菩薩の眷属とされる十羅刹女の一人。サンスクリット名を「クンティー(Kuntī)」といい、「何所(かしょ)」とも意味訳されるほか、「軍頭(ぐんず)」とも呼ばれる。天界や人間界を自由に往来できるとされる。両手に焼香を持ち天衣を着た姿で表される。この焼香は精進を意味するという。

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黄帝 こうてい

Huáng-dì

中国神話における最高神で中央の天帝。司馬遷の「史記」において五帝(三皇五帝)の一番最初の神。「軒轅(けんえん)」とも呼ばれる。一説では、五行思想で中央の色を黄色とすることから、当時多くあった神々の系譜の中で黄帝が選ばれ、彼を中心とした神の系譜が作られたとされる。様々な技術を発明した職業世界の守護者であり、中国医学の古典とされる「黄帝内経」を書き中国医学を創始したとされる。黄帝は母の名を附宝といい、神農とは異父兄弟であり、それぞれ天下を二分して支配していた。だが神農が道理を外れたことをしたため戦いが起こり、ついには神農やその子孫の蚩尤を倒して天帝になったという。

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昊天上帝 こうてんじょうてい

Hào-tiān shàng-dì

后土 こうど

Hòu-tŭ

中国道教・中国神話における土地神の一人。炎帝神農の子孫(あるいは共工の子)とされ、黄帝の補佐として中方の12000里を治めたとされる。五行思想における中心は土を象徴するため、土と土地の神とされる。土を象徴する延長として、幽都と呼ばれる地下の死者世界の統治者ともされ、配下に土伯を率いる。

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虹蜺 こうに

Hòng-ní

中国において、空にかかる虹になるとされた龍のこと。雄を「虹(こう)」、雌を「蜺(に)」とした一対の龍だと考える場合もある。虹蜺は七色に輝く龍で、虹蜺が空に出現することで虹が出来ると考えられていた。虹蜺は頭を下げて地上にやってくることもあり、普王朝時代に虹蜺が突然ある人の家に入り込み、釜の中の水を飲み始めたことがあった。珍しいことなので家の主人が喜んで酒を振舞うと、虹蜺は釜の中に黄金を残して去っていったという。

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業波羅蜜菩薩 ごうはらみつぼさつ

Karmapāramitā

密教において、四波羅蜜菩薩の一尊。衆生の利益の事業を象徴する。サンスクリット名を「カルマパーラミター(Karmapāramitā)」ないし「カルマヴァジュリー(Karmavajrī)」といい、「羯磨波羅蜜菩薩(かつまはらみつぼさつ)」、「業金剛女(ごうこんごうにょ)」、「羯磨縛日利(かつまばじり)」などと訳す。金剛界曼荼羅で大日如来の左(北方)に、不空成就如来を出生する菩薩として配される。

密号は「妙用金剛(みょうようこんごう)」、「作業金剛(さごうこんごう)」、種字は「अः(aḥ)」、真言は「唵羯囉磨嚩日哩噁(おんからまばじりあく)」、三昧耶形は篋上(ないし板上)羯磨杵。

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高仏頂 こうぶっちょう

Abhyudgatoṣṇīṣa

仏教において仏陀の頭頂の功徳を仏尊とした仏頂尊の一尊で三仏頂および八仏頂の一。サンスクリット名は「アビユドガトーシュニーシャ(Abhyudgatoṣṇīṣa)」といい、「一段高く盛り上がった肉髻」といった意味を持つ。このことから「高仏頂」、「最高仏頂(さいこうぶっちょう)」、「高頂王(こうちょうおう)」、「発生仏頂(ほっしょうぶっちょう)」とも呼ばれる。また「阿毘庾弩蘖妬瑟尼沙(あびゆどぎゃとしゅにしゃ)」と音写される。増益の徳を司るという。 胎蔵界曼荼羅において釈迦院下段右側四列目に配される。尊容は現図では黄色の身色で、右手は薬指と小指以外を立てて胸に当て、左手は火炎のある宝形の乗った蓮を持ち赤蓮華に坐す。

密号は「難覩金剛(なんとこんごう)」、種字は「ट्रूं(ṭrūṃ)」、「ध्रूं(dhrūṃ)」、印相は五股印、真言は「曩莫三曼多沒馱喃輸嚕吽鄔瑟尼灑娑婆賀(のうまくさんまんだぼたなんゆろうんうしゅにしゃそわか)」、三昧耶形は開敷蓮華。

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耕父 こうほ

Gēng-fù

中国において最古の地理書とされる「山海経」に言及される凶神。中山の豊山にある清泠という淵におり、淵から出入りするときは光を伴うという。この神が現れた国は災いが起こるとされる。

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光網童子 こうもうどうじ

Jālinīprabha

広目天 こうもくてん

Virūpākṣa

仏教において四方を守護する四天王の一尊で西方の守護神とされる。サンスクリット名では「ヴィルーパークシャ(Virūpākṣa)」と呼ばれるが、これは「不具の目を持つ」や「色々な仕事を持つ」と訳せる。ここから「広目天(こうもくてん)」、「広目天王(こうもくてんのう)」と漢訳されている。また音写より「毘留博叉/毘楼博叉(びるはくしゃ/びるばくしゃ)」、「鼻溜波阿叉(びりゅうはあしゃ)」などと呼ばれるほか、西方の守護神であることから「西方天(せいほうてん)」とも称する。その目により世界を監視する神であり、他の四天王と同じく帝釈天の眷属で、須弥山の西方中腹に住む。その姿は甲冑の上に天衣を身につけ右手に三鈷戟(先端が三鈷杵の形になった矛)を持つものが一般的だが、索(縄のこと)、筆、巻物などを持っている場合もあり一定しない。眷属として龍と富単那(ふたんな)を従える。胎蔵界曼荼羅では西方の守護神として外金剛部院の西方(下)中央に配置される。

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高野御子明神

こうやみこみょうじん

高野山の守護神として丹生都比売神社に祀られる「四社明神(ししゃみょうじん)」の二の宮。「高野御子大神(たかのみこのおおかみ)」、「狩場明神(かりばみょうじん)」とも呼ばれる。同じく四社明神である丹生都比売明神の御子であるとされ、空海が高野山を開こうとしていた時、犬を二匹連れた猟師の姿で空海の元に現れ空海を案内したと伝わる。このため「犬飼明神(いぬかいみょうじん)」という名前でも呼ばれる。

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合窳 ごうゆ

Hé-yǔ

中国の最古の地理書とされる「山海経」に言及されている、凶兆となる生物の一つ。東山の剡山に棲息していて、人面で黄色い体に赤い尾を持つ猪の子のような獣で、赤ん坊のような声で鳴くという。人や虫、蛇を食べる。この獣が現われると天下が洪水に見舞われるとされる。

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高陽氏 こうようし

Gāo-yáng shì

蛤蜊観音 こうりかんのん

Gé-lí guān-yīn

仏教において中国由来の変化観音(→観音菩薩)の一つであり、三十三観音の一尊。「蛤蜊(こうり)」とは蛤(はまぐり)を意味し、日本では俗に「はまぐり観音」の名でも呼ばれる。根拠は存在しないが、「法華経」中の「若悪獣圍繞 利牙爪可怖 念彼観音力 疾走無邊方(もし悪獣に囲まれ、鋭い牙や爪に脅かされたとしても、彼の観音の力を念じれば、悪獣たちはすぐに遠く彼方へ走り去るだろう)」という一説を論拠としているとされることもある。また「仏祖統記」には開かない蛤を香で焚いて祀ったところ観音の形に変じたという話がある。蛤の上に坐す姿で描かれる。

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コエヴァシ

Koevasi

ソロモン諸島のフロリダ島における創造神。島民の祖とされる。コエヴァシがマラリア熱にかかった時、苦しみのあまりわけのわからぬことを口走ったため、各地方の方言(言葉の違い)が発生し話が通じにくくなったという。

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ゴガ

Goga

パプアニューギニアにおいて火の起源と信じられている老婆の神。最初の人間がゴガの元から火を盗み出した。ゴガは火の神であるとともに雨の神でもあったので、雨を降らして火を消そうとした。しかし一匹の蛇がその尾で火を雨から守っていたので、人間は火を手にし、使うことが出来るようになった。

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コカヴィエル

Kokaviel

魔術書「ソロモンの大いなる鍵(The key of Solomon the king)」において、水星の第3の五芒星にヘブライ語で名を記されている4人の天使の一人。

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コカトリス

Cockatrice

中世ヨーロッパの伝承や伝説に登場する、バシリスクと同一視される想像上の動物。名前であるコカトリスの元々の語源は、エジプトのマングースに当てたギリシャ語の「イクネウモン(Ichneumon=追跡者の意)」であり、これが後期ラテン語で「カルカトリクス(Calcatrix=踏みならす者の意)」と訳された後、古フランス語化「コカトリス(Cocatris)」を経て英語になったもので、語源的にはクロコダイル(Crocodile)と同源を持った語である(異説もある)。このような複雑な経緯を辿ったため、本来の言葉の意味があいまいになり、怪物の名前とされるようになったと考えられる。

頭部は雄鶏に似ているが人の顔をしていて、ドラゴンの黄色い体と翼を持っている。足は雄鶏に、尾は蛇に似ている。文献によっては尾にも頭があるとされることもある。またアイトワラスのように七歳の雄鶏が産んだ卵をヒキガエルが九年温め続けると生まれるとされる。上記のようにコカトリスには雄鶏に因んだ特色が随所に見られるが、これは名前に「cock=雄鶏」という語を含むことからの連想であると思われる。コカトリスの持つ毒はバシリスクと酷似しており、突いた槍を毒が伝わり槍の持ち手が死ぬほどの猛毒であり、見るだけでも生物を殺したりできたという。また触れずに木に生っている実を腐らせて落としたりすることもできたとされている。コカトリスの寄る水飲み場は毒で汚染されており、この毒は何世紀も消えないという。コカトリスとバシリスクは結局同一視され、「バシリ・コック(Basili-Coc)」ないし「バシルコック(Basilcoc, Basilcok)」などの合成語で呼ばれることにもなった。中世の旅行者はコカトリスやバシリスクに遭遇した時に備えて雄鶏を連れて旅行した。これは雄鶏がこれらの怪物の毒を消したり、雄鶏の声がこれらの怪物に痙攣を起こさせるとされていたからである。コカトリスはバシリスクとともに紋章の図案としてしばしば使用される。

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コカビエル

Cochabiel

カバラなどで言及される天使であり、「コアハビアト(Coahabiath)」の名でも呼ばれる。コルネリウス・アグリッパの「オカルト哲学」によれば、惑星の霊名を与えられた7人の天使の一人である。

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五官王 ごかんおう

Wŭ-guān wáng

仏教や道教において地獄で審判を行うとされる十王のうち、四七日の審判を司るとされる仏尊。「五官大王広徳五霊真君(ごかんだいおうこうとくごれいしんくん)」とも呼ばれる。「五官」は「五刑」と理の無辺際を表すと解釈される。合大地獄(いわゆる衆合地獄)、血の池地獄の主とされ、普賢菩薩を本地とし、法衣と法冠を身に着けた理智相で表される。

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コキウアニ

Coquihuani

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人の信じていた光の神。メソアメリカ南部高地にある都市トラリシュタック固有の神で、神官によるケツァル(カザリキヌバネドリ)の羽根や犬ないし血の供物とともに、成人男子や男児も生贄としてこの神に捧げられた。これらの儀礼はプルケ(マゲイ酒)の過剰飲酒と神像の前でのダンスをともなった。

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コキ・シェー

Coqui Xee

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人において、無限なるものや不可知なものといった抽象的概念のこと。南部サポテカでは「レタ・アキチノ(Leta Aquichino)」ないし「リラーキツィノ(Liraaquitzino)」と呼ばれ、また「ピーエタオ(Pijetao)」、「ピーエ・ショー(Pije Xoo)」、「コキシラ(Coquixilla)」などの別名がある。創造神であり、至高の力であり、上方にあるものであり、「初めも終わりも無い者(もの)」であった(ピーエ・ショーとしては「時間の根源」を意味する)。一見混乱・錯綜しているかのように見えるサポテカの神体系は、本質的にはこの至高の存在がもつ様々な側面や属性、顕現、分身ないし反映に過ぎない。そういう意味ではアステカの遍在する神「トロケ・ナワケ」と類似する。

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コキ・ベセラオ

Coqui Bezelao

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人の信じる神。妻であるショナシ・ケクヤと並んで峡谷サポテカの都市ミトラ固有の神だった。「ベサラオ(Bezalao)」、「コケチラ(Coquechila)(南部サポテカでの別称)」、「ペサラオ(Pezalao)」、「ピタオ・ペサラオ(Pitao Pezalao)」、「レタ・アウィラ(Leta Ahuila)(南部サポテカのオセロペックでの別称)」などの名前でも呼ばれる。両神は死の地下世界の神であり、都市ミトラを中心にオアハカ峡谷では両神は「コケチラ(=コキ・ベセラオ)」と「ショナシ・ウィリア(=ショナシ・ケクヤ)」として崇拝されていた。ミトラはサポテカ人にとって「死の都」、「安息の地」ないし「冥界」であり、実際ミトラの宮殿や公共階段の下にある通路や墓は、地下という表現に説得力を与えている。

また、コキ・ベセラオは山岳サポテカの都市テオクイクイルコの守護神でもあり、その神像を納めた神殿には神官達しか入ることが許されなかった。260日おきに特別な儀礼が捧げられ(メソアメリカには広く365日暦と260日暦があった)、この際住人達はウズラや美しい色合いの羽根、貴重な緑石などを神官達のもとに持ち寄った。神官達は近郊の山頂で下や耳に穴を空け、血を流すという自己供犠を行い町の安定と繁栄を祈願した。こうした自己供犠をともなう儀礼は常に夜に始められ、翌日の夜の同じ時刻まで続けられた。

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黒闇天 こくあんてん

Kālarātrī

仏教において吉祥天の妹とされる仏尊。サンスクリット名を「カーララートリー(Kālarātrī)」といい、「カーラ(Kāla)」は黒、「ラートリ(Rātri)」は夜を意味するため、黒闇天と称する。また「黒闇天女(こくあんてんにょ)」、「黒闇女(こくあんにょ)」、「黒夜神(こくやじん)」、「暗夜天(あんやてん)」、「闇夜天(あんやてん)」などに意訳されるほか、「迦攞囉底哩(かららていり)」と音写される。また「黒い耳」を意味する「カーラカルニー(Kālakarṇī)」という別称があり、このため「黒耳(こくに)」、「黒耳天(こくにてん)」、「黒耳吉祥天(こくにきっしょうてん)」の名でも呼ばれる。

その性質は吉祥天と相反しており、容姿は醜く、あらゆる功徳を打消し、人に災禍を及ぼすとされる。常に吉祥天に随伴しているため吉祥天を祈願する場合、必ずこの黒闇天も供養せねばならないとされる。その一方で黒闇天は中夜や暗黒を司り、鬼魅(幽霊や化物のこと)による害を防ぐ仏尊ともされる。また密教では閻魔の妃の一人とされるため、「閻羅侍后(えんらじこう)」、「閻摩后(えんまこう)」、「死后(しこう)」の名でも呼ばれる。胎蔵界曼荼羅の外金剛部院に閻魔の侍尊として描かれる。その姿は肉色に身色で、左手に人頭杖を持ち右手を掬う形にする。

種字は「क(ka)」、「तं(taṃ)」、印相は左手を胎拳にして人差し指と中指を伸ばすもの、あるいは普印、真言は「曩莫三満多 沒駄喃迦攞囉底哩曳娑嚩賀(のうまくさんまんたぼだなんかららていりえいそわか)」、「唵迦羅室哩莎呵(おんからしりそわか)」。三昧耶形は幢。

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牛宮 ごぐう

Vṛṣa

密教の宿曜道における十二宮の一つ。サンスクリット名を「ヴリシャ(Vṛṣa)」といい、牛を意味するため牛宮というほか、「金牛宮(こんごぐう)」、「密牛宮(みつごぐう)」、「牛密宮(ごみつぐう)」、「持牛神主(じぎゅうじんしゅ)」とも訳す。また音から「毘梨沙(びりしゃ)」とも呼ばれる。西洋占星術における牡牛座にあたり、期間としては穀雨から小満に至るまで(4月から5月にかけて)を指す。また二十七宿の昴宿畢宿觜宿にあたる。牧畜を司るとされ、胎蔵界曼荼羅では東方(上側)に牛の姿で描かれる。

種字は「बृ(bṛ)」、「व्र(vra)」、真言は「唵毘利沙波多曳莎呵(おんびりしゃはたえいそわか)」。

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虚空蔵菩薩 こくうぞうぼさつ

Ākāśa-garbha

仏教において地蔵菩薩に対する空を司る菩薩。梵名を「アーカーシャガルバ(Ākāśa-garbha)」と称する。虚空とは広大無辺であることであり、その名前の通り限りない知恵と慈悲を人々に与え願いを満たすとされる。虚空蔵菩薩の真言を100日(あるいは50日)の間に100万回唱えることが出来れば、「自然智(じねんち)」と呼ばれる見聞きしたことを忘れない力に目覚めるとされた。この行法は「求聞持法(ぐもんじほう)」と呼ばれ、虚空蔵菩薩は求聞持法の本尊として信仰を受けた。胎蔵界曼荼羅においては虚空蔵院の中央に配され、五仏宝冠を戴き宝珠のついた蓮華をもった姿で表される。単体のほか、虚空蔵菩薩の持つ智慧を五方に配し、金剛界五仏の変化身とした「五大虚空蔵菩薩」の姿でも表される。

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虚空無垢持金剛菩薩 こくうむくじこんごうぼさつ

Gaganāmalavajradhara

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「ガガナーマラ・ヴァジュラダラ(Gaganāmala-vajradhara)」といい、ガガナーマラは「雲一つない空」、バジュラダラは「金剛を擁する」といった意味があるため「虚空無垢持金剛菩薩」、あるいは略して「虚空無垢菩薩(こくうむくぼさつ)」と称される。また「虚空無垢執金剛(こくうむくしゅうこんごう)」と呼ばれるほか、音写では「誐誐娜摩羅縛日囉汰洛(ぎゃぎゃなまらばじらだら)」と記す。澄み切った空のような障害のない菩提心を体現する仏尊とされる。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第二行(中央行)第一位(東端)に配される。

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虚空無辺超越菩薩 こくうむへんちょうおつぼさつ

Gaganānantavikrama

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「ガガナーナンタヴィクラマ(Gaganānantavikrama)」といい、ガガナーナンタは「限りない空」、ヴィクラマは「飛び越す」や「歩み」を意味するため、「虚空無辺超越菩薩」と訳すほか、「越無量虚空菩薩(えつむりょうこくうぼさつ)」、「虚空無辺遊歩金剛菩薩(こくうむへんゆうほこんごうぼさつ)」、「虚空遊歩執金剛菩薩(こくうゆうほしゅうこんごうぼさつ)」などと呼ばれる。また音写では「誐誐曩難多尾迦羅母(ぎゃぎゃのうなんたびきゃらも)」と記される。諸尊を超越するほどの徳を有しまたその徳は広大無辺で限りないが故にこの名を持つとされる。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第二行(中央行)第四位に配される。像容は浅黄色の身色で左手に三鈷杵を持ち、右手は与願印を結び、右ひざを立て赤蓮華に坐す。

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黒歯 こくし

Makuṭadantī

仏教において普賢菩薩の眷属とされる十羅刹女の一人。「施黒(せこく)」とも呼ばれる。サンスクリット名を「マクタダンティー(Makuṭadantī="黒い歯"の意)」といい、歯牙が黒いためにこう呼ばれるとされる。本地は大日如来とされ、胸の前で右手の手のひらを前に開き、左手に旗を持った姿で表される。また別伝では福徳を生じる意をもって水瓶を持つという。

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コクマヒエル

Chokmahiel

魔術書「ソロモンの大いなる鍵(The key of Solomon the king)」において、水星の第3の五芒星にヘブライ語で名を記されている4人の天使の一人。

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コケエラー

Coqueelaa

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人、特に南部サポテカ、ソーラの町で信仰された、コチニール(赤色色素)の採集の神。コチニールカイガラムシの巣となるヒラウチワサボテン(ノパル・サボテン)の植付け時とコチニール採集の際には、この神に家禽の生贄が捧げられた。

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コケネショ

Coquenexo

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人、特に山岳サポテカの都市ソキアバで主神として崇拝されていた豊穣の神。コシーオの変身だと考えられる。

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虎蛟 ここう

Hǔ-jiāo

中国の地理書「山海経」に言及される怪魚。それによれば、南山の祷過山に流れる泿水に生息する魚で、蛇の尾を持ち鴛鴦の声で鳴くという。この魚を食べると腫れ物ができなくなる。またこの魚は痔を癒す薬にもなるという。

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ココペリ

Kokopelli

ネイティブアメリカン、ホピ族の信仰における農耕を司る精霊。「ココペレ(Kokopölö)」とも呼ばれる。背中にコブがついた虫のような姿をしていて、コブの中には高価な贈り物が詰まっているとされている。

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ココマート

Kokomat

ネイティブアメリカン、ユマ族の創造神で善性を象徴する神。悪性を象徴するバコタールと対の存在。世界には最初、水だけがあり、その水から霧が立ち上ることで空となったという。水の底には二つの存在があり、呼吸もせず動きもしなかったが、その片方から善なるものが現われ、目を閉じたまま水から出た。善なるものは自分に「ココマート(全ての父)」と名付けた。するともう片方の悪なるものがココマートに問い掛けた。「兄弟よ。どうやって水から出たんだ? 目は開けていたのか?」。ココマートは悪の存在が弱くなるようにと考えてこう答えた。「水中では目は開けていた」と。おかげで悪なるものが水面に出てきたときは盲目になっていた。ココマートはそれに「バコタール(盲目なる者)」と名付けた。その後ココマートとバコタールは人間を作ったが、バコタールが作るものは形の歪んだものばかりだった。ココマートはユマ族を始めとして24種の人間を作り、最後に白い人を作った。しかし、白い人はわがままだったので、二本の枝を十字に縛って与えた。ココマートは最後に「死に方を学べ」と言い残し、自らを死なせた。

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コサーナ

Cozaana

峡谷サポテカ、南部サポテカの創造神。名前は「男親」を意味する。「コサーナ・ノサーナ(Cozaana Nosana)」、「ノサーナ(Noçana)」、「ピタオ・コサーナ(Pitao Cozaana)」とも呼ばれる。ウエチャーナの配偶神であり、とくにチチカパの町と子供達の守護神だった。創造神としては動物や人間とかかわり、また多くの点で祖先や狩猟・漁労とも関係があった。山岳サポテカの人々はコサーナを「ベタホショナ(Betahoxona)」と呼んだ。

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コシーオ

Cocijo

メソアメリカ南部高地、オアハカ峡谷およびその周辺に住んでいたサポテカ人、特に峡谷サポテカで信じられていた雨の神。名前は「稲妻」を意味し、「ピタオ・コシーオ(Pitao Cocijo)」、「ゴシオ(Gozío)」(山岳サポテカにおける別称)、「ロシーヨ(Lociyo)」(南部サポテカにおける別称)などとも呼ばれる。考古遺物とレラシオン(土地の歴史書)によって、高原サポテカの都市の主神で、世界の四方位とサポテカの5番目の方位である天頂を司っていたことが分かっている。人間の体にジャガーの顔、そして稲妻を表す先の割れた蛇の舌を持っていた。コシーオの図像は多く残っており、特に埋葬壺と副埋葬壺は、コシーオの周りを半円形に囲うように置かれており、これはコシーオを崇拝した特別な祭儀があったことを暗示すると思われる。南部サポテカの都市ソーラのレラシオンは、トウモロコシ(メイズ)の神であるピタオ・コソビに捧げられる儀礼が、チリ・トウガラシ収穫の最初の刈入れ時に、、コシーオに対しても捧げられたと語っている。

コシーオという言葉はサポテカの祭祀用暦「ピエ(piye)」の4分の1にあたる65日暦をさす言葉(トビコシー Tobicocijとも呼ばれた)でもあり、これはアステカのトナルポワリ(Tonalpohualli)に相当する。各コシーオは、さらに13日からなる5周期に分けられる。マヤのチャク、ミシュテカのザウィ、トトナカのタヒン、アステカのトラロックに相当し、またタラスコのチュピティリペメも同様であると考えられている。

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コシンプ

 

アイヌにおいて人間に憑依する動物霊の総称。「妖精」、「精霊」、「魔」などと訳されることもある。「コシンプク」とも。例えばアザラシなどの場合は「ルルコシンプ(浪のコシンプ)」、狐などの場合は「イワコシンプ(山のコシンプ)」と呼ぶ。良いコシンプと悪いコシンプがいて、良いコシンプは憑いた人間を幸せにするが、悪いコシンプは憑依したまま様々な悪事を行うとされる。大抵の場合コシンプは美女の姿で現れるので基本的に男性に憑くものと思われる。ルルコシンプ、イワコシンプの他にも「アヅイコシンプク」、「ペポソコシンプク(ミンツチの別名)」、「トイコシンプク(呪文で祈られる魔)」などがある。

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御前の七天使 ごぜんのななてんし

Seven Angels of Presence

ユダヤ教、キリスト教に通じる概念で、神(ヤーウェ)と同席することを許された七人の天使のこと。単に「エンジェルス・オブ・プレゼンス(Angels of Presence)」とも、また「エンジェルス・オブ・フェイス(Angels of Face="対面の(立ち会う)天使")」、「エンジェルス・オグ・グローリィ(Angels of Glory="栄光の天使")」とも呼ばれる。彼らは全員アークエンジェルであり、従ってアークエンジェルの位は七人しかいないとするのが通説である。「新約聖書」ヨハネの黙示録に描かれる終末において、第七の封印の解かれたあと七つのラッパを吹き鳴らすのは彼らの役目である。第一のラッパで地上に火と雹が降り注ぎ、第二のラッパで巨大な火の塊が海に投げ入れられる。第三のラッパで巨大な"ニガヨモギの星"が天から落下し、第四のラッパで太陽と月と星は今までの三分の一の明るさになってしまう。第五のラッパで星が落ち底なしの淵の穴が開き、イナゴの群れ(=アバドン)があらわれ罪深き者達を攻撃しだす(殺しはしない)。第六のラッパで4人の残虐な天使が開放され人類の3分の一を殺す。第七のラッパでサタンレヴィアタンなどが出現し、地上は混乱を極めハルマゲドンが始まる。

彼らの具体的な名前については諸説あり定まっていないが、ミカエルガブリエル(「旧約聖書」ダニエル書より)、そしてラファエル(旧約聖書外典「トビト記」より)、ウリエル(前3天使を含む四大天使の一人であるため)が御前の七天使に含まれることは間違いないと考えられている。

《御前の七天使 候補》

旧約聖書外典
「第1エノク書(エチオピア語エノク書)」

  1. ウリエル
  2. ラファエル
  3. ラグエル
  4. ミカエル
  5. ゼラキエル
  6. ガブリエル
  7. レミエル

旧約聖書偽典
「第3エノク書(ヘブライ語エノク書)」

  1. ミカエル
  2. ガブリエル
  3. シャトクィエル
  4. バラディエル
  5. シャカクィエル
  6. バラクィエル
  7. シドリエルないしパズリエル

キリスト教グノーシス派

  1. ミカエル
  2. ガブリエル
  3. ラファエル
  4. ウリエル
  5. バラキエル
  6. セアルティエル
  7. イェフディエル

大グレゴリウス

  1. ミカエル
  2. ガブリエル
  3. ラファエル
  4. ウリエル
  5. シミエル
  6. オリフィエル
  7. ザカラエル

偽ディオニュシオス

  1. ミカエル
  2. ガブリエル
  3. ラファエル
  4. ウリエル
  5. カムエル
  6. ヨフィエル
  7. ザドキエル
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こそこそ岩

こそこそいわ

岡山県の加賀郡(旧御津郡)吉備中央町にあった音を発する怪石。いわば夜泣き石のバリエーションの一つ。幅5尺(約1.5メートル)ほどの岩で、夜にこの岩の近く通りかかると「こそこそ」という物音、あるいはこそこそと話し声がしたという。

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五大虚空蔵菩薩

ごだいこくうぞうぼさつ

仏教において虚空蔵菩薩の持つ智慧を五方に配し、五尊の菩薩としたもの。それぞれは五智如来の変化身とされる。「五大虚空蔵法」に説かれる。

《五大虚空蔵菩薩》
方位 名称 身色 本地

中方

法界虚空蔵菩薩

白色

大日如来

東方(下)

金剛虚空蔵菩薩

黄色

阿閦如来

南方(右)

宝光虚空蔵菩薩

青色

宝生如来

西方(上)

蓮華虚空蔵菩薩

赤色

阿弥陀如来

北方(左)

業用虚空蔵菩薩

紫色

不空成就如来

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五太子

ごたいし

仏教において、「毘沙門儀軌」や「大方等大集経」などに説かれる、毘沙門天の子とされる5人の兄弟。「禅膩師(ぜんにし)」ないし「禅師童子(ぜんしどうじ)」、「独健童子(どくけんどうじ)」、「那吒童子(なたどうじ)」、「最勝童子(さいしょうどうじ)」、「常見童子(じょうけんどうじ)」の5人をいう。

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五体面

ごたいめん

日本の妖怪の一種。熊本県八代市の松井家に伝わる「百鬼夜行絵巻」に描かれたもので、大きな禿げ頭を胴体として手足の生えた姿をしている。本来頭や首のある部分には何もない。名前は五体(全身)が顔に変化している様を表したものであろう。

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木霊

こだま

日本において歳を経た樹木に宿るといわれる木の精霊の総称。「木魂」、「木魅」、「谺」、「古多万」とも書く。また「こたま」とも発音する。森の中で怪しい音を立てたり、人間の姿で出現したりする。鳥山石燕の「画図百鬼夜行」には、百年を経た木には神が宿って姿をあらわすと説明があり、松の木の傍に立つ老婆の姿が描かれている。人の姿は見せないとしても、古い樹木には不思議な力があり、樹齢千年のケヤキを切ろうとした樵達が腹痛を起こしたとか、古木に斧を入れたら血が出たという話は多く、これらは山彦のせいだといわれている。また声が山に反響して返って来る現象(山彦)のことを「こだまする」というのも、山彦が人の声に応えたものだと考えられたからである。

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木霊鼠

こだまねずみ

日本の秋田県北秋田郡の猟師達が山中で出会うという不思議な鼠。「小玉鼠」とも書く。一見したところ普通の鼠のように見えるが、目の前に出現したかと思うと不意に身体が膨れはじめ、そのうちに大音響を立てて破裂し、内臓を飛び散らして死んでしまう。これにより人間が怪我をしたなどの話はないが、木霊鼠が出現するのは山の神の警告であり、猟師たちは木霊鼠に会うと猟をある期間止め、家に帰り呪文を唱えてお払いをするという。また小玉流の猟師たちが山の神の罰で小玉鼠になったという話もある。

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コタール

Kotar, Kothar

フェニキア神話に登場する、神の職人。特に鍛冶の職人とされる。魔法の呪文、まじないを司る神で、シリアのラム・シャムラ(古代都市ウガリトの遺跡)で発見された、紀元前14世紀の神話に描かれている。英雄アハトのために、蛇のような形をした素晴らしい弓をねじれた角で創った。最高神エルに仕え、雨と豊穣の神バールのために宮殿を建てる助けをしたとされる。

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コタンカカムイ

 

アイヌにおいて、「アイヌモシ(人間の世界)」やアイヌ人たちを創造した者として登場するカムイ。名前は「国(村)を創造するカムイ」の意。「モシカムイ(世界を創造する神)」とも呼ばれる。この世界が存在しているという事実そのものに対する感銘から創造されたカムイであり、他のカムイと異なりアイヌモシにおいての顕現体を持たない。アイヌの伝説は文章化されないため、コタンカカムイが自発的に大地を創造した、あるいはカントコカムイの命令によって大地をこしらえたなど、諸説がある。またオイナカムイが創造の神であるとする伝説や、妹のカムイやセキレイを助手としたとする伝説もある。

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コタンコカムイ

 

アイヌにおいて、シマフクロウを顕現体とするカムイ。名前は「村を領有するカムイ」の意。「モシカムイ(=国を領有するカムイ)」とも呼ばれる。北海道に生息する最大種の猛禽類の一つであり、力強く暗視能力を持ち、正面にあるほかの鳥には無い眼の配置などに、アイヌ人は深く感銘を覚えたらしく、格の高いカムイとされている。キムンカムイ(熊のカムイ)は山を領有し、ンソッキコカムイ(シャチの主のカムイ)は海を領有するのに対して、コタンコカムイはコタン(里)を領有するカムイとして考えられていた。

国造りの伝説においては犬のカムイであるレエプカムイと共に国造りの神であるコタンカカムイに同行し、夜の間魔物たちに国造りを邪魔されないように見守る役目を負った。国造りが終わった後はレエプカムイと共に地上で子孫を繁栄させ、アイヌ(人間)達を守護することになった。

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五智如来 ごちにょらい

Pañca Buddha, Dhyāni Buddha, Pañca kula-tathāgata

仏教において、大日如来が持つとされる五種の智慧────五智をそれぞれ成就したとされる五種の如来。サンスクリットでは「パンチャ・ブッダ(Pañca Buddha=五仏)」、「ディヤーニ・ブッダ(Dhyāni Buddha=瞑想仏)」、「パンチャ・クラタサーガタ(Pañca kula-tathāgata=五族如来)」、「パンチャ・ジナ(Pañca Jina=五聖者)」などと呼ぶ。日本でも「五仏(ごぶつ)」、「五如来(ごにょらい)」といった呼び方をする場合がある。

一般的には金剛界曼荼羅の中心に描かれる五仏を五智如来と称する。これは金剛界が知徳の方面から開示したものだからである。対して胎蔵界は理の方面から展開されるが、中心に金剛界五仏と対応した五仏が配される。これら五仏は同体であるため、胎蔵界五仏も五智如来と呼ばれることがある。五智如来が衆生を導くために菩薩となって姿を現すことを「正法輪身(しょうぼうりんしん)」、忿怒をもって衆生を教化するために明王をとなって姿を現すことを「教令輪身(きょうりょうりんしん)」といい、元々の姿である「自性輪身(じしょうりんしん)」と合わせて「三輪身(さんりんじん)」と呼ばれる。五智如来それぞれには決まった輪身がある(下表参照。正法輪身には異説もある)。

《五智の意味》
法界体性智 ダルマダートゥ・スヴァバーヴァ・ジュニャーナ

最高智であり他の四智すべてが合わさった智をいう。清らかな心で全てを照らし出す智恵であり、自生清浄な根本的意識から生じたもの。

大円鏡智 アーダルシャ・ジュニャーナ

鏡があらゆるものを正確に映し出すように、一切のものを正しく明らかに見る知恵。心の奥底にある無意識的な意識、つまり潜在意識によって生じたもの。

平等性智 サマター・ジュニャーナ

一切のものが本質的に持っている平等性を見る知恵。自我にとらわれた心を制することによって自分と他者を区別しない無我に至ることで生じたもの。

妙観察智 プラティヤヴェクシャナー・ジュニャーナ

一切のものを正確に見極め、誤らない智恵。対象を認識する思考意識より生じたもの。

成所作智 クリティヤーヌシュサーナ・ジュニャーナ

衆生を救い導き、様々なことを成し遂げるための智恵。具体的、実践的に人々に働きかける知恵。清浄な五感より生じたもの。

《五智と五智如来の関係》
五智 法界体性智 大円鏡智 平等性智 妙観察智 成所作智
金剛界 大日如来 阿閦如来 宝生如来 阿弥陀如来 不空成就如来
胎蔵界 大日如来 宝幢如来 開敷華王如来 無量寿如来 天鼓雷音如来
五方位 中央 東方 南方 西方 北方
正法輪身 般若菩薩 金剛薩埵 金剛蔵王菩薩 文殊菩薩 金剛牙菩薩
教令輪身 不動明王 降三世明王 軍荼利明王 大威徳明王 金剛夜叉明王
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蠱雕 こちょう

Gǔ-diāo

中国の地理書「山海経」に言及される怪鳥。それによれば、南山の鹿呉山にいて、雕(わし)のような鳥だが角が生えており、赤ん坊のような声で鳴くという。人を喰らうとされる。

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狐狗狸さん

こっくりさん

三本の竹を中ほどで縛り、それを三脚架のように開いて、その上に盆をのせ、三人の者がその周囲にすわって各自の右手で軽くその盆を押え、一人が祈祷などをしながら、盆が自然と動きだしたとき、その動き方によって物事を占う。これを「こっくりさん」と呼び、下級動物霊を呼び出す方法として江戸時代から多く行われた。現代では平仮名の一覧や「はい・いいえ」、鳥居を真似た図形を書いた紙の上に、五円玉や十円玉を一つおき、三人でその上に指を乗せ、「こっくりさんおいでませ」等と唱えて、聞きたいことを聞くという「こっくりさん遊び」が流行った。迂闊にこれを行うと「狐狗狸」の名の通り動物の下級霊に取り憑かれてしまうという。

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別天神

ことあまつかみ

天地開闢の初めに高天原(たかまがはら)に現われたとされる、天津神のうちでも別格の五神の総称。つまり順に天之御中主神高御産巣日神神産巣日神宇摩志阿斯訶備比古遅神天之常立神の五柱の神の総称。天地開闢の説話以外ほとんど記紀神話には登場せず、「皆獨り神(独り神=結婚しない単独の神)にして身を隠し給いき(姿を見せなくなった)」と説明されているが、高御産巣日神については万幡豊秋津師比売命思金神などの子神がいる。

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事解之男神

ことさかのおのかみ

「日本書紀」や「先代旧事本紀」に言及される神。日本書紀では「泉津事解之男(よもつことさかのお)」、先代旧事本紀では「泉津事解之男神(よもつことさかのおのかみ)」の名で記載される。また「予母津事解之男命(よもつことさかのおのみこと)」、「事解男大神(ことさかのおのおおかみ)」、「事解命(ことさかのみこと)」などの名でも呼ばれる。伊邪那岐命が黄泉国(よもつくに)から帰るにあたり、(死んで黄泉国の住人となった)伊邪那美命との仲の離縁を宣言する時に、「掃之神(はらいのかみ)」として生まれた神。「事解(ことさか)」とはつまり夫婦の契りを無くし互いに離れることで、契約の破棄を意味すると考えられる。「熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)」の主祭神である熊野夫須美大神は同体とされ、全国の「熊野神社(くまのじんじゃ)」で祀られる。

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コトシパマポット

Cotsipamapot

ネイティブアメリカンの一部族、パイユート族に属する小部族であるモアパ族における老女の精霊。創造者であり、自分の暮らす島の周りに土をばら撒き万物を創りだしたという。その時コトシパマポットは自分の娘のために男も作り出したが、娘の膣に歯がついていて二人は交わることが出来なかった。コトシパマポットは男にその歯を打ち砕く方法を教え二人は無事に交わり子供を設けた。この子供たちこそ最初の人々でありまたモアパ族の祖先であるとされる。

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事代主神

ことしろぬしのかみ

古事記や日本書紀の、出雲系神話に現われる神。「八重言代主神/八重事代主神(やえことしろぬしのかみ)」、「事代主尊(ことしのぬしのみこと)」、「積羽八重事代主神/都味歯八重事代主神(つみはやえことしろぬしのかみ)」、「天事代(あめのことしろ)」、「天八重事代主神(あめのやえことしろぬしのかみ)」、「於虚事代(そらにことしろ)」、「玉籤入彦厳之事代神(たまくしいりひこいづのことしろのかみ)」など多くの別称を持つ。「事代」とは神の託宣を伝えることを意味し、事代主神はそうした神降ろしを行う寄坐(よりまし)の機能を神格化した存在だと考えられている。従って「事代」と言う名は固有の神を指すものではなく託宣をする神全てを指す総称である、という説もあり別称が多いのもそこに拠るものかもしれない。

大国主神の子で、父とともに出雲国の経営に加わる。国譲りの際には、天照大御神の命を受けて天降った建御雷之男神の使者と御穂(みほ)の崎で会い、国土の献上を大国主命に進言したとされる。この後、事代主神は「天の逆手」という、普通とは逆に拍手を打つ呪いによって、自分の船を青柴垣(あおふしがき)に変化させ、その中に篭ったという。

事代主神は出雲神話で活躍するにも関わらず、「出雲国風土記」や「延喜式」にその信仰の形式や伝承が見られない。この事から事代主神は出雲発祥の神ではなく、奈良県と大阪府の境にある、葛城山の託宣神「一言主神(ひとことぬしのかみ)」と等しい神とする説がある。また、事代主神の海中に姿を消す行動は来訪神信仰と関わりがあると考える説もあり、実際に事代主神を「恵比寿(=水蛭子)」として祀る神社も多い。

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子泣き爺

こなきじじい

徳島県の山間部で見られる妖怪。顔はどう見ても老人なのだが、赤ん坊の声で鳴き、人が情を感じて抱き上げると、徐々に重くなってその人の命を奪うという。最初は赤子の形に化けている。

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コニラヤ・ヴィラコチャ

Coniraya Viracocha

スペインによる征服後に書かれた「ワロチリ文書」にかかれているプレ・インカのトリックスター的な神。創造神の一人とされているが、汎アンデス的「ヴィラコチャ」と同一神なのかに関してはまだ結論が出ていない。ワロチリ文書によって語られるコニラヤ・ヴィラコチャの神話には、沿岸地域とアンデス地域との間での文化的な相互作用や共依存性の実態や、宗教や信仰を統合・調和しようとした努力が窺える。ワロチリ文書によれば、コニラヤ・ヴィラコチャは強力な神であり、言葉を発するだけで町や村、高地、段々畑を創造したという。また大地を潤すためにププーナ葦の花を放り投げて灌漑用水路を作ったのもコニラヤ・ヴィラコチャだという。

コニラヤ・ヴィラコチャはヴィラコチャと同様に物乞いの姿で旅をして回った。旅の途中に、彼はカビリャカという名前の美しい乙女の噂を耳にし、彼女と同衾したいと願うようになった。ある日、ルクマの木の下で織物をしているカビリャカを目にしたコニラヤ・ヴィラコチャは、鳥に変身してその木の実に自分の精液をかけ、これをカビリャカのそばに落としてカビリャカに食べさせることに成功した。9ヵ月後カビリャカは男の子を出産したが、誰の子供かはわからないままだった。子供が一歳になったときカビリャカは子供の父親を捜すことを決心し、カビリャカと周辺の男たち(神々)に助けを請うと、彼らはカビリャカのもとに集まってきて皆が皆自分が父親であると主張した。しかし、カビリャカが子供を地面に下ろすと、子供は一人の乞食、つまりコニラヤ・ヴィラコチャの膝によじ登った。カビリャカは自分の子供の父親がそのような卑しい身分であることに腹を立て、子供を彼から奪い取ると西方の海へと走っていき子供と共に水の中に入り、石に変わってしまった。

コニラヤ・ヴィラコチャはカビリャカが姿を消したことをひどく嘆いて、彼女を探す旅に出た。彼は道中であったあらゆる生物に彼女の消息を尋ねた。コンドルは彼にすぐ見つかるだろうと答えたので、彼はコンドルを長寿にし、餌にも困らないように、またコンドルを殺したものが死ぬようにしてやった。スカンクは決して見つからないだろうと答えたので彼は怒って人々から嫌われるように悪臭をスカンクに与え、スカンクの行動時間を夜に限ってしまった。旅の途中でパチャカマックウルパイ・ワチャックの二人の娘に会い、この娘たちにも手を出そうとしたが、拒否されたので怒り、ウルパイ・ワチャックが大切に育てていた魚たちを池から海に放してしまった。その後もコニラヤ・ヴィラコチャはカビリャカとその子供を探したがついには見つけられなかったという。

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コノナトー

Kononatoo

オリノコ川流域に住むワラオ族における創造神。名前は「我々を創造した者」の意。伝承によれば人間は元々コノナトーと共に天界に住んでいた。やがて空に穴を見つけた人々はその穴から地上に降り立っていったが、太った女が穴に詰まったせいで彼らは天に帰れなくなってしまった。このことに失望したコノナトーは彼らの為にもう一つ、空に帰るための穴を作ることを拒否した。

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木花之佐久夜毘売

このはなのさくやびめ

日本記紀神話に見える女神。「木花開耶姫」とも書く。「木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやびめのみこと)」、「佐久夜毘売(さくやびめ)」、「神阿多都比売(かむあたつひめ)」、「豊吾田津姫(とよあたつひめ)」、「鹿葦津姫(かしつひめ)」、「神吾田鹿葦津姫(かんあたかしつひめ)」、「吾田鹿葦津姫(あたかしつひめ)」、「酒解子神(さけとけのこのかみ)」などの多くの別称をもつ。名前の「木花(このはな)」とは幹や枝に直接花をつける桜の花のこと、「アタ=阿多」や「カシ=加志」は九州南部にあった地名を指すと考えられている。

大山津見神の娘で、石長比売の妹であり、美しい容姿を天孫邇邇藝命に好まれてその妃となり、日子穂穂手見命(山幸彦)、火照命(海幸彦)を含む3人の子を産んだとされる。邇邇藝命は笠沙の岬で木花之佐久夜毘売を見初め結婚を申し込んだが、この時大山津見神は喜んで姉の石長比売も共に献上した。しかし邇邇藝命は醜かった石長比売を嫌い大山津見神の元に返してしまった。実は石長比売は岩石の化身で永久の象徴であり、木花之佐久夜毘売は花の化身で華やかさの象徴であった。このせいで邇邇藝命以降の皇族は永久の命を逃し、有限の寿命を生きるようになったと説明される。

木花之佐久夜毘売は花の華やかさ、花のはかなさを象徴する神格であるともに女性の美を象徴する存在である。また富士山を司る神霊ともされ、子授け、安産の神ともされる。さらに大山津見神と関連して酒造の神ともされる。古事記には須佐之男命の系譜を語る一節に「木花知流比売(このはなのちるひめ)」という女神が見える。この神は大山津見神の娘であることが木花之佐久夜毘売と共通しているものの、八嶋士奴美神という神と結婚し、布波能母遅久奴須奴神という神を生んだとある。この二柱は元々同一神であり、「ハナノチル」という名前が嫌われ古事記の編纂者に改名されたものが木花之佐久夜毘売ではないか、という説がある。

両記紀や先代旧事本紀においては邇邇藝命の妻とされるが、播磨国風土記では大国主神と比定される「伊和大神(いわのおおかみ)」の妻とされている。富士山を御神体とする富士山本宮浅間大社、及び全国の浅間神社の祭神であるが、元々「浅間神(あさまのかみ)」ないし「浅間大神(あさまのおおかみ)」と呼ばれていた祭神と近世になって同一視されるようになったと考えられている。

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木花知流比売

このはなのちるひめ

日本神話に見える女神。古事記において須佐之男命にまつわる系譜を説明する一節に登場する。大山津見神の娘であり神大市比売木花之佐久夜毘売石長比売などの姉妹にあたる。須佐之男命の子である八嶋士奴美神と結婚し布波能母遅久奴須奴神を生んだ。名前は文字通り花の寿命が短く華やかでもその命が短いことを表現していると考えられる。この神名は明らかに木花之佐久夜毘売と対比していると思われるが、この二柱が一緒に登場する説話が存在しないこと、木花知流比売は系譜にしか登場せず実際に神話中で活躍するのは木花之佐久夜毘売であることなどから、木花之佐久夜毘売は古事記の編纂者が木花之知流比売の「ハナノチル」という不吉な意味を嫌い新たに作った神名で、元々は同一神だったのではないかという説がある。

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コブラナイ

Coblynau

イギリスのウェールズ地方の高山に棲む妖精で、ゴブリンの一種だといわれる。「コブラナイ」は複数形で単数形だと「コブラン(Coblyn)」。身長50cmくらいで鉱夫の服装をしている。見た目はひどく醜いが、同じ鉱山の妖精のノッカーと同じように、こつこつと岩盤を叩く音を立てることで、鉱夫たちに質の良い鉱脈を知らせてくれるという。また姿を見たり声を聞いたりした者には良いことがあるとされる。鉱山の妖精によくあることだが、馬鹿にすると怒って石を投げてくるという。

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ゴブリン

goblin

フランスやイギリスで、洞窟や鉱山の地下に棲むとされる妖精の一種。人間の姿だが、大人でも身長30cmくらいで顔は醜い。邪悪な性格で、人を怖がらせたり困らせたりするような事ばかりするので、他の妖精達はゴブリンに間違われるのを嫌うといわれる。人の家に棲み付くときには、牛乳容器の中に木っ端が投げ込んであるので、見つけたらすぐに片付けなければならない。そういう事に無頓着な家にゴブリンは棲みつくからだ。

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コボルト

Kobold, Kobolt

ドイツの家に住む小人の精霊の一種。「コーベル(Kobel)」、「コーベルト(Kobelt)」とも呼ばれる。妖精のブラウニーホブゴブリンと同じように、家に者が眠っている間に馬の世話や皿洗いなど家の仕事を手伝ってくれる。その報酬として1杯のミルク程度のわずかなものしか求めないが、報酬を怠ると家を出て行ってしまう。積極的な性格の者は壁や天井を叩いて自分の存在をアピールし、家の者と声だけで会話を楽しむようになるし、役に立つ忠告を与えてくれるといわれる。

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コ=ホン

kohon

ベトナムにおいて、非業の死を遂げ葬式をしてもらえなかった者がなるという悪霊。木の下の茂みに住んでいて通行人を襲うという。だが一方でコ=ホンの邪悪な力を借りるためコ=ホンに捧げものをする者もいるという。

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勾魂鬼 ゴホングェ

Gòu-hùn-guǐ

中国の少数民族、赫哲(ホジェン)族のシャーマニズムにおける死神。人が死ぬと、その「転生の魂」は生前の道を再び歩いたあとに、新しく誕生した動物や人間の体に入り込む。この道案内をするのが勾魂鬼である。

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駒形神

こまがたしん

日本の岩手県奥州市水沢区にある駒形神社を本源とする馬の守護神。江戸時代以降は天照大御神、置瀬命(おきせのみこと→天之杵火火置瀬命)、日子穂穂手見命天之常立神、吾勝命(あがつのみこと→天之忍穂耳命)、国之狭土神の六神を「駒形大神(こまがたのおおかみ)」として祭神とするが、元来の駒形神は駒ヶ岳を御神体として神の乗る神馬と、その神馬により神の降臨を願う信仰に端を発していると考えられている。駒形神社は関東地方から東北地方にかけて多く存在し、特に岩手県と宮城県に集中しているが、これはこの一帯が馬の生産地えあることからと考えられる。

駒形神は馬頭観音の垂迹神、あるいは馬頭観音と同一神とされるほか、民間信仰の蒼前神とも同一視され、駒形神社のことが「蒼前様」と呼ばれる場合がある。

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ゴモリー

Gomory

ユダヤの魔神で17世紀の魔術書(グリモア)の「レメゲトン」の第一部「ゴエティア」に記されるソロモン王に封印された72柱の魔神の一人(→"ソロモンの霊")。「グレモリー(Gremory)」とも呼ばれる。ソロモンの霊の中で人間の女性の姿で現われる唯一の魔神で、ラクダに乗り金の冠をかぶった、流れるような赤い髪をもつ女性の姿をしているとされる。過去と未来、そして隠された黄金の場所を知る力があるという。また召還した者に女性の愛を得る方法を授けるという。

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巨門星 こもんしょう

Jùmén xīng

仏教において北斗七星の一尊で第二星。「巨文星(こもんしょう)」とも呼ばれる。また陰陽道では「天璇(てんせん)」と呼ばれる。西を司り月曜火曜の精とされ、本地仏は東方にある妙宝世界の「光音自在如来(こうおんじざいにょらい)」あるいは馬頭観音とされる。像容は「尊星王軌」をひいた「覚禅鈔」に拠れば、白黄色の身で左手に月を持つ。

種字は「त्रं(traṃ)」、「रो(ro)」、「हुं(huṃ)」、真言は「唵倶魯陀羅尼吒娑婆呵(おんくろだらにたそわか)」ないし「帰命多羅多羅賀尼莎呵(きみょうたらたらかにそわか)」。

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コヨーテ

Coyote, Koyote

狼に似たイヌ科の哺乳類であるコヨーテは、北アメリカに住むネイティブアメリカンにとっては広く知られるトリックスター、つまり悪ふざけや明らかな凶行、或いは意味の通らない突飛な行動によって神話上で活躍する存在である。彼らは部族によって色々な名前で呼ばれる(下記参照)。コヨーテは様々な姿に自由に変身できるが、好んで人間の姿に変身する。そして騙し、詐欺、略奪などの様々な狡猾な行動で物語を引っ掻き回す。コヨーテのようなトリックスターの行動は一見迷惑にしか見えないが、彼らの行動は創造者や変換者といった秩序や正義の側面を持つ者を引き立て肯定するためにも必要な存在といえる。

《コヨーテの様々な名称》
部族 名称

クロー族

イサカウアテイサカワテ

ハイダ族

イタルパス

チヌーク族

イタラパスイタラパテ

ナヴァホ族

マヒナティーヒー

シュスワプ族

セクレプ

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コヨルシャウキ

Coyolxauhqui

アステカにおいて月を司る女神。語義は「黄金の鈴」。コアトリクエミシュコアトル、或いはオメシワトルオメテクートリの子とされ、センツォンウィツナワックセンツォンミミスコアとは兄弟姉妹にあたる。母親は末子であるウィツィロポチトリを天から落ちてきた「羽のボールの魔力」によって妊娠した(つまり、性交なしで身篭った)。これを父親に対する不義と感じたセンツォンウィツナワックとセンツォンミミスコアは母親殺しを企てる。これを知ったコヨルシャウキは事前に母に知らせようと母親に近づいたが、その時母親を守るため完全武装で生まれたウィツィロポチトリによって殺されてしまう。自分の間違いを後から母親に知らされたウィツィロポチトリは、姉コヨルシャウキの頭を空に向かって放り投げて月とすることによって報いたという。

コヨルシャウキは「黄金の鈴」という名前のとおりに頬や帽子に鈴の装飾をつけた姿で描かれる。またウィツィロポチトリによる殺害を示すような、体がバラバラに切断された状態でウィツィロポチトリを彫刻した石版がテノチティトランで発見されている。

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コリナ

 

ソロモン諸島、ブーゲンビル島のシウハイ(シワイ)族の信じる、彼らの祖先とされる精霊の一人。ノイハの妹。コリナは、ノイハが豚の脂身を一人だけ食べてしまったのに怒り、もう二度と脂身を食べないと言った。このため、今でも彼女の子孫を称する者達にとって、豚の脂身はタブーとなっている。

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御霊

ごりょう

日本における祖霊信仰の一種。悲劇的な死を遂げたり、この世に未練や無念、たたりを残したりして死んだ人間の霊魂は、そのままこの世に留まり、人間やひいては社会にまで悪影響を及ぼすとされた。これらの魂は御霊、ないし「御霊神(ごりょうじん)」と呼ばれ、手厚く祀ることによって祟りを逃れ、反対に加護を受けることが出来るとされた。御霊を鎮めるための祭りは「御霊会(ごりょうえ)」と呼ばれ、例えば祇園祭りや山王祭は御霊会の一つである。有名な御霊としては、いわれの無い罪によって流刑にされた菅原道真(天神様)、暗殺事件に連座して淡路島に流される途中で絶食して命を絶った早良親王など。従って各地の御霊神社は名前が同じであっても祭神は様々である。例えば京都の上御霊神社は早良親王を含めた七柱、京都福知山市字中ノの御霊神社は保食神と明智光秀、鎌倉の御霊神社は鎌倉権三郎景政、といった具合である。

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コルロ・デムチョク

'Khor lo bde mchog, Khorlo demchok

チベット仏教における忿怒尊の一種でサンスクリット名「チャクラサンヴァラ(Cakrasaṃvara)」がチベット語に訳されたもの。名前は「無上の喜びの輪」を意味する。「コルロ・ドムパ('Khor lo sdom pa, Khorlo dompa)="戒めの輪"」とも呼ぶほか、漢訳では「勝楽金剛(しょうらくこんごう)」と呼ぶ。後期密教におけるサンヴァラ系の経典の主尊であり、チベットにサンヴァラ系の経典が伝えられて以降は宗派に関係なく広く信仰された。

コルロ・デムチョクは経典により異なる姿が描かれるが、チベットでは三面六臂像と四面十二臂像の二種が多くみられる。三面六臂像は「サンヴァローダヤ・タントラ(Saṃvarodaya-tantra)」に説かれるもので、正面の面と体は青黒色、右面が白色、左面が赤色で頭には髪髻冠を戴き、左足でドルジェジクチェ(ヴァジュラバイラヴァ)を、右足でその妃のトゥツェン(カーララートリ)を踏みつけ、ドルジェパクモ(ヴァジュラヴァーラーヒー)を抱擁する。また左右の第一手で金剛杵と金剛鈴を持ち、第二手で象の皮を持ち、第三手は右手にダマル(打楽器)、左手にカパーラ(髑髏杯)を持ち、左肩には、カトヴァーンガ(髑髏杖)を掛ける。

四面十二臂像は中央の面と体は青黒色、右面が黄色、左面が緑色、後面が赤色ですべて忿怒相で額に三目を有する。第一手の右手に金剛杵、左手に金剛鈴を持ち胸の前で交差させ、左右第二手は象の皮を持ち、第三手は右にダマル、左に金剛杵がついたカトヴァーンガ(髑髏杖)、第四手は右に斧鉞、左に血液を盛ったカパーラ(髑髏杯)、第五手は右にカルトリ(曲刀)、左に金剛索、第六手は右に三叉戟、左にツァンパ梵天)の頭を持つ。またドルジェパクモ(ヴァジュラヴァーラーヒー)を抱擁するのは三面六臂像と同様である。

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コルンヴォルフ

Kornwolf

ドイツの民間信仰における穀物の精霊。「コーンウルフ(Cornwolf)」、「ライ・ドッグ(Rye Dog)」、「ロッゲルフント(Roggerhunds)」などとも呼ばれる。麦の穂が風でさざめくのはコルンヴォルフが麦畑を駆け抜けるからだとされる。畑から出られないコルンヴォルフは、刈り入れの度に最後の穂の一束に閉じ込められてしまう。こうして捕らえられたコルンヴォルフは儀式によって殺されるか、あるいは穂の束ごと保管され春の耕作の時に畑の土に戻される。

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コロウィシ

Kolowisi

アメリカ南西部に住むネイティブアメリカンの一部族、ズーニー族の伝承に登場する水蛇。頭に角があり、大きな口と体に沿って連なったひれを持っている。深い淵や泉に住んでいる。水浴びなどに来た若い女性に赤ん坊にに化けて近づき、自分の妻にするために連れ去ってしまう。ネイティブアメリカンに汎的に伝わるホーンドサーペントのバリエーションの一つ。

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コロキオエウェ

Korokioewe

ニュージーランドのマオリ族における、超自然的存在「アトゥア」の一種。名前は「後産の男」といった意味。「タイエパ(Taiepa)」という配下のアトゥアとともに、出産間近の妊婦を襲って出産時の障害を引き起こすとされる。

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コロコッタ

Corocotta

16世紀から17世紀にかけて、ヨーロッパの伝説や伝承に登場する混成生物。「クロコッタ(Crocotta, Crocote, Crocotte, Crocuta)」とも呼ばれる。旅行者による報告を起源とするが、大プリニウスの「博物誌」に見えるレウクロッタに端を発すると考えられる。狼とライオンの間の姿をしていて、その顎には歯の代わりに骨が並んでおり、獲物をそれで砕いて飲み込むという。視線を動かすことが出来ず、獲物を睨む時は首をひねって見据えるという。人間を含む全ての動物の声を真似することが可能で、それで人間やその他の動物を木の茂みに誘い込み、襲って食べてしまう。エチオピアに棲んでいると考えられていた。

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コロ=コロ

Colo-colo

チリに住むアラウカノ族における邪悪な病気の精霊。雄鶏が卵を産むとその卵からコロ=コロが生まれるという。眠っている人間を襲い自分の唾液を飲ませる。唾液を飲ませられた人間は熱を出しやがて死んでしまうという。飲ませるのではなく、口から人間の体液を吸って殺すとする設もある。

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コロボックル

 

アイヌ語で「蕗の下に住む人」、或いは「縦穴に住む人」という意味。「コロポックル」、「トイチセウンクル(土の家の人)」、「トイセコッチャカムイ(土の家の傍らのカムイ)」などとも呼ばれる。また樺太では「トンチトンチ」と呼ばれる。身の丈が10cmに満たない小人族であり、アイヌがやってくる前の北海道に棲んでおり、漁狩猟によって生活していたという。人とときどき交流し、姿を見せることは嫌がったが、鹿や魚を分けてくれたという。

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コロモヅモ

Kholomodumo

南アフリカに住む少数民族、ソト族の神話に伝わる怪物。世界の始まりから存在している怪物、人間を老婆を残して全て呑み込んでしまった。その後老婆が産んだ双子の息子に退治され、呑み込まれた人は助けられた。

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狐者異

こわい

日本の妖怪の一種。「絵本百物語 桃山人夜話」に収められた妖怪の一つで、絵本百物語によれば「怖い(こわい)」の語源であるとされるが他の文献に登場しない。絵本百物語によれば、狐者異は高慢で強情なこと、つまり「無分別者」という意味で、生きては法を破り人の食べ物を勝手に奪って食べ、死んでは執念を引きずり仏法を妨げるという。絵本百物語の挿絵には餓鬼のようなやせこけた男が夜鳴うどん(屋台のうどん屋)の前に立っている姿が描かれているが、足は霞のように消えており手は二本指、髪の毛は逆立ち口には牙が生えている。前述のように絵本百物語ではこの狐者異という妖怪が「怖い(こわい)」という言葉の語源となったとされているが、「怖い」はもともと「強し(こはし=固い、などの意味)」から派生した言葉だと考えられているので、この妖怪が語源である可能性は低く、反対に「怖い」という言葉から創作された妖怪である可能性が高い。

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コン=イオン

Con-Ion

ベトナムにおける悪霊。妊娠している母体に入り込み赤ん坊を死産や流産に追い込む。その後母親を宿主として住むようになってしまう為、コン=イオンを追い出さないとまたその女性は子供を失うことになってしまう。コン=イオンを追い出すためには出産時に犬を生贄にしてベッドの下に埋葬するとよいとされる。

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矜羯羅童子

こんがらどうじ

「こんからどうじ」とも読む。仏教において不動明王の眷属である八大童子の一尊。また制吒迦童子とともに「不動明王二童(ふどうみょうおうにどう)」、「二童子(にどうじ)」などと呼ばれ三尊で表されることも多い。 「隨順(ずいじゅん)」とも称する。「矜羯羅(こんがら)」は「キンカラ(Kiṃkara)」の音写で、「召使い」や「奴隷」を意味する。「八大童子秘要法品」に拠れば、法波羅蜜すなわち慈悲心から生じた使者だという。童子形で白肉色の身色袈裟と天衣を纏い、独鈷杵を指で挟みながら両手を合掌した姿で表される。

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権現

ごんげん

日本の仏教において、仏尊が日本の神々の姿を借りて仮の姿でこの世に現れたもの。元々の仏尊本体を「本地(ほんち)」、仮の姿で化身である神を「垂迹(すいじゃく)」といい、合わせて「本地垂迹(ほんちすいじゃく)」という。日本において仏教の勢力が高まるにつれこの思想は広がり、平安末期から鎌倉時代にかけてはすべての神社で本地仏が定められるほど盛んとなったが、明治の神仏分離によって多くの神社は権現号を廃止するに至った。

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金剛愛菩薩 こんごうあいぼさつ

Vajrarāga

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュララーガ(Vajrarāga)」といい、「縛日羅羅誐(ばじららぎゃ)」と音写する。また訳して「金剛愛(こんごうあい)」と呼ばれることもある。大悲愛染の徳を具象化した仏尊であり、一切衆生を愛憐し慈悲の目をもって一切の魔、一切の煩悩(いわゆる三毒)を射すという。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として東輪阿閦如来の南方(左側)に配される。

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金剛因菩薩 こんごういんぼさつ

Vajrahetu

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラヘートゥ(Vajrahetu)」といい、「跋折羅曳都(ばしらえいと)」と音写する。また略して「金剛因(こんごういん)」とも呼ばれる。一切衆生の悪種子(悪い可能性)を除くとされる仏尊。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、西輪阿弥陀如来の北方(右側)に配される。

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金剛王菩薩 こんごうおうぼさつ

Vajrarāja

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュララージャ(Vajrarāja)」といい、「縛日羅羅惹(ばじららじゃ)」と音写する。また訳して「金剛王(こんごうおう)」と呼ばれることもある。金剛薩埵の菩提心の証であり、菩提心を自在に得ることが世間の王に等しいことを持って「金剛王」と称するとされる。胎蔵界曼荼羅では金剛手院で金剛持菩薩の右下に侍し、金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として東輪阿閦如来の北方(右側)に配される。金剛王菩薩は金剛薩埵の別称として使われることもある。

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金剛歌菩薩 こんごうかぼさつ

Vajragīta

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラギータ(Vajragīta)」といい、「嚩日囉儗諦(ばじらぎてい)」などと音写する。また「金剛歌(こんごうか)」、「金剛歌詠菩薩(こんごうかえいぼさつ)」とも呼ばれる。金剛界曼荼羅において内四供養菩薩の一尊であり、大日如来の心中より流出し、西輪阿弥陀如来の徳を供養する菩薩として北西(右上)に配される。

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金剛喜菩薩 こんごうきぼさつ

Vajrasādhu

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラサードゥ(Vajrasādhu)」といい、「拔折羅沙度(ばしらさど)」などと音写する。また訳して「金剛喜(こんごうき)」、「金剛善哉(こんごうぜんざい)」などと呼ばれることもある。一切の如来にその身を奉献して歓喜を成就する菩薩とされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として東輪阿閦如来の東方(下側)に配される。

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金剛嬉菩薩 こんごうきぼさつ

Vajralāsī

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュララーシー(Vajralāsī)」といい、「嚩日囉邏細(ばじららさい)」、「嚩日囉邏西(ばじららさい)」などと音写する。また略して「金剛嬉(こんごうき)」と呼ばれるほか、「金剛嬉戯菩薩(こんごうきけぼさつ)」、「金剛戯菩薩(こんごうけぼさつ)」とも呼ばれる。金剛界曼荼羅において内四供養菩薩の一尊であり、大日如来の心中より流出し、東輪阿閦如来の徳を供養する菩薩として東南(左下)に配される。

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金剛華菩薩 こんごうけぼさつ

Vajrapuṣpā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラプシュパー(Vajrapuṣpā)」といい、「跋折羅補瑟鞞(ばさらふしひ)」などと音写する。また略して「金剛華(こんごうけ)」とも 呼ぶ。金剛界曼荼羅において外四供養菩薩の一尊であり、大日如来を供養するために、南輪宝生如来より流出する菩薩として南西(左上)に配される。

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金剛牙菩薩 こんごうげぼさつ

Vajradaṃṣṭra, Vajrayakṣa

仏教において菩薩の一尊。「こんごうがぼさつ」とも。サンスクリット名を「ヴァジュラダムシュトラ(Vajradaṃṣṭra)」あるいは「ヴァジュラヤクシャ(Vajrayakṣa)」といい、「跋日囉薬乞瑟(ばじらやくきしつ)」と音写する。また略して「金剛牙(こんごうげ)」と呼ばれるほか、「金剛夜叉菩薩(こんごうやしゃぼさつ)」とも呼ばれる。金剛夜叉の三摩耶形に住し一切怨敵を降伏させる仏尊であるという。胎蔵界の金剛手院では外列の中央列(第4列)に配し、金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、北輪不空成就如来の東方(下側)に配される。

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金剛拳菩薩 こんごうけんぼさつ

Vajrasaṅdhi

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラサンディ(Vajrasaṅdhi)」ないし「ヴァジュラムシュティ(Vajramuṣṭi)」といい、「嚩日羅散地(ばじらさんち)」、「跋折羅散地(ばさらさんち)」と音写する。また略して「金剛拳(こんごうけん)」と呼ばれる。一切如来の印契を成就する悉地円満の徳を司る仏尊であるという。胎蔵界の金剛手院では内列の第6行に配し、金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、北輪不空成就如来の北方(右側)に配される。

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金剛鉤女菩薩 こんごうこうにょぼさつ

Vajrāṅkuśī

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラーンクシー(Vajrāṅkuśī)」といい、「嚩曰朗矩尸(ばじろうくし)」などと音写する。また訳して「金剛鉤女(こんごうこうにょ)」とも呼ばれる。三世諸仏の鉤召の徳を具現化した仏尊であり、胎蔵界曼荼羅の金剛手院において、内列の第2行に、また持金剛鋒菩薩の侍尊として右下に配される。金剛界曼荼羅の金剛鉤菩薩と同体ともされる。

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金剛光菩薩 こんごうこうぼさつ

Vajratejas

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラテージャス(Vajratejas)」といい、「縛日羅諦惹(ばじらていじゃ)」と音写する。また「金剛威光菩薩(こんごういこうぼさつ)」、「金剛光(こんごうこう)」と呼ばれることもある。宝生如来の、ひいては諸尊の威光を神格化した仏尊とされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、南輪宝生如来の東方(下側)に配される。

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金剛鉤菩薩 こんごうこうぼさつ

Vajrāṅkuśa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラーンクシャ(Vajrāṅkuśa)」といい、「嚩日羅矩捨(ばじらくしゃ)」などと音写する。また「金剛鉤(こんごうこう)」、「金剛鉤召菩薩(こんごうこうじょうぼさつ)」などの名でも呼ばれる。大日如来から流出した鉤心の表れであり、一切衆生を「鉤」をもって釣り利益する仏尊とされる。金剛界曼荼羅において四攝菩薩の一尊であり、外廓の東方(下側)に配される。

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金剛香菩薩 こんごうこうぼさつ

Vajradhūpā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラドゥーパー(Vajradhūpā)」といい、「跋折羅度鞞(ばさらどひ)」などと音写する。また略して「金剛香(こんごうこう)」と 呼ぶほか、「金剛焼香菩薩(こんごうしょうこうぼさつ)」、「金剛焚香菩薩(こんごうほんこうぼさつ)」などの名前でも呼ばれる。金剛界曼荼羅において外四供養菩薩の一尊であり、大日如来を供養するために、東輪阿閦如来より流出する菩薩として東南(左下)に配される。

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金剛業菩薩 こんごうごうぼさつ

Vajrakarma

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラカルマ(Vajrakarma)」といい、「嚩日羅羯磨(ばじらかつま)」と音写する。また略して「金剛業(こんごうごう)」とも呼ばれる。一切如来に対する供養の業を成就する仏尊とされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、北輪不空成就如来の南方(左側)に配される。

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金剛語菩薩 こんごうごぼさつ

Vajrabhāṣa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラバーシャ(Vajrabhāṣa)」といい、「嚩日羅婆捨(ばじらばしゃ)」と音写する。また略して「金剛語(こんごうご)」とも呼ばれる。説法無碍の徳を司り、一切衆生の悪慧を取り除くとされる仏尊。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、西輪阿弥陀如来の西方(上側)に配される。

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金剛護菩薩 こんごうごぼさつ

Vajrarakṣa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュララクシャ(Vajrarakṣa)」といい、「跋日囉羅乞叉(ばじららきしゃ)」と音写する。また略して「金剛護(こんごうご)」とも呼ばれる。金剛堅固の三昧に住し大慈心を獲得する仏尊であるという。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、北輪不空成就如来の西方(上側)に配される。

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金剛索菩薩 こんごうさくぼさつ

Vajrapāśa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラパーシャ(Vajrapāśa)」といい、「縛日羅跛捨(ばじらはしゃ)」、「嚩日囉播捨(ばじらはしゃ)」などと音写する。また「金剛索(こんごうさく)」、「金剛羂索菩薩(こんごうけんさくぼさつ)」などの名でも呼ばれる。大日如来から流出した大悲の索の表れであり、一切衆生を「索」をもって引き利益する仏尊とされる。金剛界曼荼羅において四攝菩薩の一尊であり、外廓の南方(左側)に配される。

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金剛薩埵 こんごうさった

Vajrasattva

仏教において菩提心(悟りを得ようとする心)を体現する尊格。サンスクリットで「ヴァジュラ・サットヴァ(Vajrasattva)」と称する。名前は「勇猛堅固な心を持つもの」といった意味する。ほかに「金剛薩埵菩薩(こんごうさったぼさつ)」、「執金剛(しゅうこんごう)」、「金剛手秘密主(こんごうしゅひみつしゅ)」などの名で呼ばれるほか、「嚩日囉薩怛嚩(ばじらさったば)」、「縛日羅薩埵縛(ばじらさったば)」などと音写する。金剛手菩薩や執金剛神密迹金剛といったバジュラパーニ(ヴァジュラを持つ者)を起源とする尊格の中でも特に重要視される仏尊であり、揺ぎ無い菩提心を象徴し大日如来の教えを人々に伝授する仲介者として信仰された。一切衆生の迷いの総体であるとともに、一切衆生に菩提心を発生させる、菩提心の本体であると解釈される。胎蔵界曼荼羅では金剛部院(金剛手院)の主尊として院中央に、金剛界曼荼羅では東輪の阿閦如来に属し、十六大菩薩の主尊であり、成身会、三昧耶会、微細会、供養会では阿閦如来の西方(上側)に、理趣会では主尊として中央に、四印会では東輪に単独で配される。右手に五鈷杵、左手に五鈷鈴を持った姿で表されることが多い。また滅罪生善のための修法「五秘密法」においても主尊であり、五秘密曼荼羅では金剛薩埵とその四種の徳を表す四尊が配される。

密号は「真如金剛(しんにょこんごう)」、「大勇金剛(だいゆうこんごう)」、「勇進執金剛(ゆうしんしゅうこんごう)」、種字は「अ(a)」、「आ(ā)」、「आः(āḥ)」、「बः(baḥ)」、「हूं(hūṃ)」、「ॐ(oṃ)」、「स्त्वं(stvaṃ)」、「वं(vaṃ)」、印相は外五鈷印、内五鈷印、真言は「唵摩賀素佉縛曰羅薩怛縛弱吽鑁斛素羅多薩怛鑁」、「唵三昧耶薩怛鑁(おんさまやさとばん)」(三昧耶会)、「唵嚩日囉薩怛嚩噁(おんばざらさとばあく)」(羯磨会)、三昧耶形は五鈷杵、三鈷杵。

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金剛鎖菩薩 こんごうさぼさつ

Vajrasphoṭa, Vajraśṛṅkhalā

仏教において菩薩の一尊。「金剛鏁菩薩」とも。サンスクリット名を「ヴァジュラスポータ(Vajrasphoṭa)」ないし「ヴァジュラシュリンカラー(Vajraśṛṅkhalā)」といい、「嚩日囉薩普吒(ばじらさふた)」、「嚩日羅娑普吒(ばじらしゃふた)」、「嚩日囉尸哩佉羅(ばじらしりきゃら)」などと音写する。また「金剛鎖(こんごうさ)」、「金剛商竭羅菩薩(こんごうしょうからぼさつ)」、「金剛連鎖菩薩(こんごうれんさぼさつ)」とも呼ばれる。大日如来から流出し、一切衆生を「鎖」をもって縛し利益する仏尊とされる。金剛界曼荼羅においては四攝菩薩の一尊であり、外廓の西方(上側)に、また胎蔵界曼荼羅では金剛手院の中央列第6行に配される。

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金剛持菩薩 こんごうじぼさつ

Vajradhara

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラダラ(Vajradhara)」といい、これは「金剛を擁する」という意味を持つ。略して「金剛持(こんごうじ)」と呼ばれるほか、音写では「嚩日囉陀羅(ばじらだら)」と呼ばれる。最勝の徳を有し金剛のような堅固で揺るぎない心を象徴する仏尊。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第二行(中央行)第六位に配される。その像容は白金色の身色で天衣を身に着け、右手は手を上に向け立てた独鈷杵を乗せ、左手は胸の前で独鈷杵を持ち赤蓮華に坐す。

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金剛手持金剛菩薩 こんごうしゅじこんごうぼさつ

Vajrahastavajradhara

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラハスタヴァジュラダラ(Vajrahastavajradhara)」といい、ヴァジュラハスタは「金剛の腕」や「金剛の手」、ヴァジュラダラは「金剛を持った」と訳せる。このため「金剛手持金剛菩薩」と訳される。また略して「金剛手菩薩(こんごうしゅぼさつ)」、「手持金剛菩薩(しゅじこんごうぼさつ)」と呼ばれるほか、「嚩日囉呵窣堵嚩日囉馱洛(ばじらかそとばじらだら)」と音写する。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第一行(内側)の第三位に金剛使者(左側)と金剛使者女(右側)を脇侍として配される。ここに配される仏尊としてほかに忙莽雞菩薩がおり、両尊は同尊ともされる。

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金剛笑菩薩 こんごうしょうぼさつ

Vajrahāsa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラハーサ(Vajrahāsa)」といい、「嚩曰羅賀娑(ばじらかしゃ)」と音写する。また略して「金剛笑(こんごうしょう)」とも呼ばれる。一切衆生に歓喜微笑を授ける仏尊とされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、南輪宝生如来の南方(左側)に配される。

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金剛針菩薩 こんごうしんぼさつ

Vajrasūci

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラスーチ(Vajrasūci)」といい、「嚩日囉蘇脂(ばじらそし)」、「伐折囉素旨(ばさらすし)」と音写する。また金剛針菩薩のほか「大力金剛針菩薩(たいりきこんごうしんぼさつ)」とも呼ばれる。金剛の針のように固く尖った智慧によって一切衆生の願望を貫徹する仏尊とされる。胎蔵界曼荼羅虚空蔵院の南方(右側)下段第三位(中央虚空蔵菩薩から数えて右に3番目)に配される。金剛手院に配される発生金剛部菩薩と同体とされる場合がある。像容は肉色の身色で左手に独鈷の乗った蓮を持ち、右手は中指と薬指を親指に付け他の指を伸ばし、白蓮華に坐す。

密号は「精進金剛(しょうじんこんごう)」、種字は「हूं(hūṃ)」、印相は左右の人差し指を立て他の指を内縛(指先を外に出さずに内側に組む)したもの、真言は「南麼三曼多伐折囉赧薩婆達麼儞吠達儞伐折囉素旨嚩囉泥莎訶」、三昧耶形は独鈷杵。

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金剛塗香菩薩 こんごうずこうぼさつ

Vajragandhā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラガンダー(Vajragandhā)」といい、「嚩日羅誐弟(ばじらがだい)」、「嚩曰羅巘題(ばじらけんだい)」などと音写する。また略して「金剛塗香(こんごうずこう)」とも呼ぶ。金剛界曼荼羅において外四供養菩薩の一尊であり、大日如来を供養するために、北輪不空成就如来より流出する菩薩として東北(右下)に配される。

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金剛説菩薩 こんごうせつぼさつ

Vajravikhyātavajradhara

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラヴィキャータヴァジュラダラ(Vajravikhyātavajradhara)」といい、ヴァジュラは「金剛」、ヴィキャータは「有名な」、「知られている」、ヴァジュラダラは「金剛を擁する」といった意味があるので、「金剛説菩薩」と訳される。また仏典によっては「金剛鋭菩薩(こんごうえいぼさつ)」、「金剛悦菩薩(こんごうえつぼさつ)」などと記述されているがこれらは誤写や誤記ではないかと考えられている。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第三行(外側)第二位に配される。その像容は白肉色の身色で左手に三鈷杵の乗った蓮華台を持ち右手は薬指と小指以外を伸ばし、右ひざを立てて赤蓮華に坐す。

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金剛蔵王菩薩 こんごうぞうおうぼさつ

Aṣṭottara-śata-bhuja Vajradhara

仏教における菩薩の一尊。より正しくは「一百八臂金剛蔵王菩薩(いっぴゃくはっぴこんごうぞうおうぼさつ)」。サンスクリット名「アシュトーッタラシャタブジャ・バジュラダラ(Aṣṭottara-śata-bhuja Vajradhara)」を漢訳したもので音写では「阿瑟吒多羅舍多部惹縛日羅馱落(あしたたらしゃたぶじゃばじらだらく)」と記される。「金剛蔵菩薩(こんごうぞうぼさつ)」と呼ばれる場合もあるが、金剛界曼荼羅の賢劫十六尊中の金剛蔵菩薩とは区別される(同体とされる場合もある)。また蔵王権現を「金剛蔵王菩薩」と呼ぶ場合もあるがこれも別体である。宝生如来の正法輪身(衆生を導くために菩薩と化した姿)であり、また金剛薩埵の果徳(修行の結果得られる徳)を表現した、いわば金剛薩埵の化身仏でもある。像形は青黒色、十六面百八臂で独鈷、三鈷、輪、剣、宝珠などを手にした姿で現される。胎蔵界曼荼羅の虚空蔵院に千手観音に対するように大きく描かれる。

密号は「秘密金剛(ひみつこんごう)」、「持教金剛(じきょうこんごう)」、「立験金剛(りっけんこんごう)」、種字は「हूं(hūṃ)」、印相は金剛羅闍一切見法印、真言は「唵跋折路波婆夜莎訶(おんばざろばんばやそわか)」、三昧耶形は五股杵。

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金剛蔵菩薩 こんごうぞうぼさつ

Vajragarbha

仏教において賢劫十六大菩薩とされる菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラガルバ(Vajragarbha)="金剛を擁する"の意」といい、この訳から「金剛蔵菩薩」、「金剛胎菩薩(こんごうたいぼさつ)」と呼ばれる。また音写では「嚩日囉蘖婆野(ばじらぎゃばや)」、「嚩日囉蘖囉跛(ばじらぎゃらば)」と称する。 金剛のように破壊できない絶対堅固な菩提心を象徴する仏尊とされる。金剛界曼荼羅の檀外の北方(右側)の4尊のうち東(下)から二番目に配される。金剛蔵王菩薩と同体とされることもある。

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金剛童子 こんごうどうじ

Vajrakumāra, Kaṇikrodha

仏教において仏尊の一つで金剛杵の威力を神格化した仏尊。明王部に属するとされる。サンスクリット名を「ヴァジュラクマーラ(Vajrakumāra="金剛の童子"の意)」ないし「カニクローダ(Kaṇikrodha="幼い忿怒"の意)」といい、「嚩日囉倶摩囉(ばじらくまら)」、「迦尼句路駄(かにくろだ)」、「迦抳矩嚕馱(かにくろだ)」などと音写する。また「金剛使者(こんごうししゃ)」とも呼ばれる。「青童子(せいどうじ)」と「黄童子(おうどうじ)」の区別がある。

青童子は「聖迦抳忿怒金剛童子経」に説かれるもので金剛薩埵の化身とされ、像容は三目六臂の瑠璃色身、赤色の目で宝冠を戴き牙が上向きについており下唇を噛み、眉をしかめた忿怒相をとる。海から独身で湧出した仏尊とされ、海中宝山上の蓮華座を左足で踏み、右足は膝近くまで海中に没する。右手は金剛杵、棒、斧、左手に棒、金剛拳、剣を持つ。

黄童子は「倶摩羅儀軌」に説かれるもので無量寿如来(→阿弥陀如来)の化身とされ、像容は二目二臂の肉色身、髪は逆立ち、若干忿怒相をとり、右手は下向きに軽く伸ばして施無畏印、左手は高く上げ三鈷杵を持つ。右足は青蓮華座を踏み左足は膝を曲げ空を踏む。

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金剛燈菩薩 こんごうとうぼさつ

Vajralokā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラローカー(Vajralokā)」といい、「嚩日羅路計(ばじらろけい)」などと音写する。また「金剛燈(こんごうとう)」、「金剛燈明菩薩(こんごうとうみょうぼさつ)」とも呼ばれる。金剛界曼荼羅において外四供養菩薩の一尊であり、大日如来を供養するために、西輪阿弥陀如来より流出する菩薩として北西(右上)に配される。

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金剛幢菩薩 こんごうどうぼさつ

Vajraketu

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラケートゥ(Vajraketu)」といい、「嚩日羅計都(ばじらけいと)」、「跋折羅計都(ばさらけいと)」などと音写する。また略して「金剛幢(こんごうどう)」とも呼ばれる。一切衆生に所求の満足を与える仏尊とされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、南輪宝生如来の西方(上側)に配される。

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金剛波羅蜜菩薩 こんごうはらみつぼさつ

Vajrapāramitā

密教において、四波羅蜜菩薩の一尊。金剛堅固な菩提心を象徴する。サンスクリット名を「ヴァジュラパーラミター(Vajrapāramitā)」ないし「サットヴァヴァジュリー(Sattvavajrī)」といい、「覚金剛女(かくこんごうにょ)」、「薩怛縛縛日利(さとばばじり)」などと訳す。金剛界曼荼羅で大日如来の前(下部東方)に、阿閦如来を出生する、あるいは阿閦如来から現出する菩薩として配される。阿閦如来と同じく五指を伸ばし地に付ける触地印を結ぶ。

密号は「堅固金剛(けんごこんごう)」、種字は「हूं(hūṃ)」、印相は阿閦印(蝕地印)、真言は「唵薩怛嚩嚩日哩吽(おんさったばばじりうん)」(羯磨会)、「嚩日囉室哩吽(ばざらしりうん)」(三昧耶会)、三昧耶形は五鈷杵。

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金剛舞菩薩 こんごうぶぼさつ

Vajranṛta, Vajranṛtyā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラヌリタ(Vajranṛta)」ないし「ヴァジュラヌリトヤー(Vajranṛtyā)」といい、「跋折羅涅哩帝(ばさらねいりてい)」などと音写する。また略して「金剛舞(こんごうぶ)」とも呼ばれる。金剛界曼荼羅において内四供養菩薩の一尊であり、大日如来の心中より流出し、北輪不空成就如来の徳を供養する菩薩として東北(右下)に配される。

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金剛宝菩薩 こんごうほうぼさつ

Vajraratna

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュララトナ(Vajraratna)」といい、「縛日羅羅怛曩(ばじららたんのう)」と音写する。また略して「金剛宝(こんごうほう)」とも呼ばれる。虚空蔵菩薩のように福徳と智徳の両得を備え、一切衆生の助けとなるとされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、南輪宝生如来の北方(右側)に配される。

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金剛法菩薩 こんごうほうぼさつ

Vajradharma

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラダルマ(Vajradharma)」といい、「嚩日羅達磨(ばじらだるま)」と音写する。また略して「金剛法(こんごうほう)」とも呼ばれる。聖観音(→観音菩薩)と同じように大悲(衆生の苦しみを救う慈悲)の徳を司るとされる。金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、西輪阿弥陀如来の東方(下側)に配される。

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金剛鬘菩薩 こんごうまんぼさつ

Vajramālā

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラマーラー(Vajramālā)」といい、「嚩日羅磨黎(ばじらまれい)」などと音写する。また「金剛鬘(こんごうまん)」、「金剛華鬘菩薩(こんごうけまんぼさつ)」とも呼ばれる。金剛界曼荼羅において内四供養菩薩の一尊であり、大日如来の心中より流出し、南輪宝生如来の徳を供養する菩薩として南西(左上)に配される。

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金剛面天 こんごうめんてん

Vajramukha, Vajrāṅkuśa

仏教において金剛界曼荼羅の外金剛部に配される二十天のうちの一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラムッカ(Vajramukha="金剛の顔"の意)」といい、「嚩日囉目佉(ばじらもっきゃ)」と音写する。また一名を「ヴァジュラーンクシャ(Vajrāṅkuśa="金剛の鉤"の意)」といい「嚩日羅矩捨(ばじらくしゃ)」と音写されるが、金剛鉤菩薩とは別体であり「金剛猪頭天(こんごうちょとうてん)」、「猪頭天(ちょとうてん)」と呼ばれる。身色は赤黒色で猪の顔をしており、鉤を持つ。金剛界曼荼羅の外金剛部に配される左問拏と同体とされている。

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金剛夜叉明王 こんごうやしゃみょうおう

Vajrayakṣa

仏教における明王の一。インド神話の「ヴァジュラヤクシャ(Vajrayakṣa)」が仏教にとりいれられたもの。音写で「嚩日羅藥叉(ばじらやくしゃ)」、その他に「金剛薬叉明王(こんごうやくしゃみょうおう)」、「金剛夜叉(こんごうやしゃ)」、「金剛薬叉(こんごうやくしゃ)」、「金剛大夜叉(こんごうだいやしゃ)」とも呼ばれる。五大明王の一尊であり、北方不空成就如来の教令輪身であり、烏芻沙摩明王が物の不浄を食い尽くすのに対して金剛夜叉明王は心の不浄を食い尽くす明王だとされる。像容は三面六臂で、中央の面のみ五目(額に縦の目と左右の目が二段重ね)、左手に金剛鈴、弓、輪宝、右手に五鈷杵、箭(矢)、剣を持ち、両足に蓮華座を踏むが片足は高く上げる。

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金剛利菩薩 こんごうりぼさつ

Vajratīkṣṇa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラティークシュナ(Vajratīkṣṇa)」といい、「嚩日羅底乞叉拏(ばじらていきしゃな)」、「嚩日囉底乞灑拏(ばしらていきしゅな)」などと音写する。また略して「金剛利(こんごうり)」とも呼ばれたり「金剛受持菩薩(こんごうじゅじぼさつ)」と呼ばれる場合もある。「ティークシュナ」は鋭利なことを表す。一切衆生の苦しみを滅する誓いを持つ仏尊だとされ、金剛界曼荼羅では十六大菩薩の一尊として、西輪阿弥陀如来の南方(左側)に配される。

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金剛輪持金剛菩薩 こんごうりんじこんごうぼさつ

Cakravajravajradhara

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「チャクラヴァジュラヴァジュラダラ(Cakravajravajradhara="金剛輪と金剛を擁する"の意か)」といい、「金剛輪持金剛菩薩」のほか、「金剛輪持菩薩(こんごうりんじぼさつ)」とも呼ばれる。法輪で惑障を断ずる仏尊で、胎蔵界曼荼羅金剛手院の第三行(外側)第一位に配される。

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金剛鈴菩薩 こんごうれいぼさつ

Vajraghaṇṭā, Vajrāveśa

仏教において菩薩の一尊。サンスクリット名を「ヴァジュラガンター(Vajraghaṇṭā)」ないし「ヴァジュラーヴェーシャ(Vajrāveśa)」といい、「跋日囉犍吒(ばじらけんた)」、「嚩日囉吠捨(ばじらべいしゃ)」などと音写する。また略して「金剛鈴(こんごうれい)」とも呼ばれる。大日如来から流出し、一切衆生を「鈴」をもって喜ばし利益する仏尊とされる。金剛界曼荼羅において四攝菩薩の一尊であり、外廓の北方(左側)に配される。

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金剛牢持菩薩 こんごうろうじぼさつ

Śivajradhara

仏教における菩薩の一尊。サンスクリット名を「シヴァジュラダラ(Śivajradhara)」という。「シ(Śi)」や「シャー(Śā)」には「鋭い」や「研ぎ澄まされた」、ヴァジュラダラは「金剛を擁する」といった意味がある。「金剛牢持菩薩」と呼ぶほか、「尸縛日羅駄洛(しばじらだら)」と音写する。一切衆生の真実の理体(本質)を守護する仏尊とされる。胎蔵界曼荼羅金剛手院の第二行(中央行)第二位に配される。像容は白肉色の身色で左手に独鈷杵を持ち、右手は与願印を結ぶ。

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コンス

Khons

エジプト神話において月、特に三日月を司る神。アモンムートの息子、或いはセベクハトホルの息子とされる。元々は第4ノモス(州)の都市テーベで信仰されていた神で、名前は「さ迷い歩く者」ないし「旅人」といった意味を持つ。天を渡る月の化身であり、名前がエジプト語の「胎盤」の発音と似ていることから胎内にいる時からファラオの影に寄り添う、ファラオと共にある存在として考えられた。一方でファラオが死んだ時は人間を三日月を武器として殺し、亡きファラオにその肉を供物として捧げる残虐な面もあるともされた。また月の満ち欠けが人体に影響を及ぼすという観念から病気をもたらす神、或いは病気を打ち払う神とされたり、同じく月の神であるトトと結び付けられ暦法の神とされたり、マートの書記とされたりすることもあった。胎盤、あるいは胎盤のミイラをシンボルとし、幼児の印として側頭部から巻き毛を垂らし、頭上に三日月と円盤を重ねた飾りを戴き、手にはウアスとアンク、ジェド柱を組み合わせた笏、鞭、牧杖を手にした若者のミイラとして描かれる。ギリシャではヘラクレスと同一視された。

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金精神

こんせいじん

日本における性器の守護神。「根精神」、「金勢神」の漢字を当てるほか、「根性大明神(こんせいだいみょうじん)」、「金精大明神(こんせいだいみょうじん)」、「こんせ様」、「金麻羅様(かなまらさま)」とも呼ばれる。「金精」とは勃起した状態の男根を表し、黄金色に輝く勢力溢れる様を意味する。男根に似た木や石などを御神体として祀った神で、出産や縁結び、性病などに貢献があるとされる。昔は娼家などの神棚に必ず祀られていた神で、金精神を祀る神社に参拝する時は御神体と同じ形の品を作り納めることになっていた。「かなやま」と「かなまら」という音の類似のため、各地の金山神社で金山毘古神とともに祀られていることが多い。

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コン・ティクシ・ヴィラコチャ

Con Ticci Viracocha

中央アンデスのプレ・インカ、及びインカ時代における神。単純には汎アンデス的な創造神であるヴィラコチャの数ある別称の一つ。ペルー高地南部のコリョア地方に住んでいた人々における創造神であり、おそらくインカの至高神ヴィラコチャに先行する神である。コリョア人はコン・ティクシ・ヴィラコチャがまず太陽を創造し、ついでアンデス諸民族の石像を創って渓谷におき、それから各地を旅して携えた石像に息を吹き込み、これらに自分を崇拝するように教えたと信じていた。この石で出来た人々は山頂まで届く大洪水によって破壊され、男女一人ずつだけが残った。その後コン・ティクシ・ヴィラコチャは粘土からインカの祖先を産みだした。

コン・ティクシ・ヴィラコチャには二人の息子(二通りの創造物)がおり、それぞれをイマイマナ・ヴィラコチャトカポ・ヴィラコチャと名づけた。創造のあと彼らはそれぞれ違った道を通って旅に出て、創造物に名前をつけ、その役割を与え、人間にそれを教えた。彼らはエクアドルの海岸沿いの町マンタまで来ると、海の上を歩いて渡り、やがて姿が見えなくなったという。

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コンティティ・ヴィラコチャ・パチャヤチャチック

Contiti Viracocha Pachayachachic

インカに伝わる汎アンデス的な創造神ヴィラコチャの数多くの別名の一つ。先インカ時代からヴィラコチャの対しての信仰が存在したカチャの人々によるヴィラコチャの呼び名。「神にして世界を創造した者」の意。伝説によればヴィラコチャがカチャにやってきたとき、カチャの人々はヴィラコチャに石を投げつけ敵意を剥き出しにして威嚇した。しかしヴィラコチャがひざまずいて手を空にかざすと空に火が満ちたので、人々は恐れおののいてヴィラコチャに許しを請った。その日はすぐにヴィラコチャによって消されたが、付近にあった巨石は焦げて「コルクのように軽く」なってしまっていたという。カチャの人々はこれらの巨石を神聖なものとして禁や銀の捧げものをして祀ったという。

カチャにはこれら巨石のほかにコンティティ・ヴィラコチャ・パチャヤチャチック自身の石像も祀られており、16世紀にカチャに訪れた年代記者フアン=デ=ベタンソスによってこの石像の特徴が記されている。ベタンソスは「ヴィラコチャは背が高く、足まで届く白いローブを身につけ、ウェストにベルトをしていた。頭には何もかぶっておらず、修道士のように短髪だった。また修道士のもつような聖務日課書らしきものを手にしていた。」としているが、当時インカはキリスト教の強い支配下にあり人々が改宗を求められていたことを考えると、正確にヴィラコチャの姿を描写したとは考えにくい。

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コン=ティン

Con-Tinh

ベトナムにおいて信じられている悪霊の一種。若くして死んだ少女の魂がコン=ティンと化すという。木に住んでいて上から通行人をキャッキャッと笑う。その声は人を狂わせ魂を奪うという。コン=ティンの存在を信じる者はその棲みかである木を切り倒すことができないが、信仰や国籍が違うものであればコン=ティンは魂を奪うことが出来ず、木を切り倒すことができるとされる。

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コン・トラム・ヌーオーク

Con tram nu'ó'c, Cạnh trạm nước

タイに住むキン族(アンナン族)に伝わる怪物。巨大な水牛の姿をしていて、足元にどんなに深い谷や高い山があろうが関係なく走ることが出来るという。コン・トラム・ヌーオークの毛を拾った人間はこの能力を享受して、足元がどうであろうとも走れるようになるとされる。

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渾沌 こんとん

Hun-dun

中国神話において、天地開闢の頃から生きていたとされる怪物で四凶の一つに数えられる。犬のような姿で長い毛が生え、爪の無い脚はクマに似ている。目があるが見えず、耳があるが聞こえない。脚はあるが、いつも自分の尻尾を加えてぐるぐる回っているだけで前に進むことはなく、空を見ては笑う。徳のある人を忌み嫌い、凶悪な人に媚びるという。他説では太古の伝説上の中央の神で、耳、目、口、鼻の七孔がなかったので、南海・北海の神が七日で七孔をうがったところ、死んでしまったという。帝鴻の祖先とされたり、同一視されたりすることがある。

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蒟蒻坊

こんにゃくぼう

日本の和歌山県牟婁地方、日高郡、伊都郡などに出現する妖怪。古い蒟蒻玉(こんにゃくの球茎)が旅の僧や男、女に化けたもので、寺や農家を訪れ泊めて風呂を貸してくれないかと頼んでくる。風呂に入る時は必ず「灰は入っていないだろうね」と確かめるので、いたずらに灰を入れてみたところ風呂には大きな蒟蒻玉しか残っていなかったという。柳田國男によれば蒟蒻玉が光を放って飛び回る怪火となることもあるという。

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魂魄 こんぱく

Hun-po

古代中国、そして日本の陰陽師などの間で人間に宿っているとされた2種類の霊魂の事。「魂」を心と同義にして陽の気に属する魂で、「魄」は心のよりどころとなる形あるものの事であり、陰の気に属して肉体をつかさどり人の成育をたすけるという。人間の死後「魂」は人間の身体を出て位牌の中に住み、やがて天に上る。「魄」は人間の死後も身体の中に住むもので、墓に埋められた死体と一緒にやがて土になるとされた。漢字からもわかるように、供養されなかったりこの世に未練を残して死んだ人間の場合、魂魄は鬼(キ)となって人間界を訪れ、病気などの害をもたらすという。この場合、「鬼」は「帰」につながり、「帰ってきた者」という意味があり、一種の悪霊の事を指す。もともとエジプトのカーバー思想からきていると考えられている。

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コンパーニン

Kompagnin

オーストラリアの先住民族、アボリジニーの信仰に見られる竜巻の精霊。「ウィリー・ワイリー・マン(Willy wily man)」としても知られる。コンパーニンには海風の精霊である「ジョンボル」、東風の精霊である「クヌブリアー」、内陸風の精霊である「ムルウック」という三人の息子がいた。コンパーニンはこの三人の息子達を自分の首から下げた貝殻の中に閉じ込めていた。夜になると息子達は人間の姿になってキャンプファイヤーの周りに集まり、コンパーニンの吹くディジリドゥーの演奏に合わせて踊る。そしてまた朝になると精霊の姿に戻して貝殻の中に返したという。コンパーニンの息子達は後に一人の娘を取り合って争い、大地をめちゃめちゃにしたが、結局三人とも娘を射止める事は出来なかった。

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金毘羅 こんぴら

Kumbhīra

「金比羅」とも書く。また「金毘羅神(こんぴらしん)」、「金毘羅大将」、「金毘羅童子」とも称される。民間では「こんぴら様」、「こんぴらさん」などと称される。宮毘羅のこと。もともと仏教における守護神で、十二神将の一人だが、神仏一体・本地垂迹説により、大物主神の垂迹だと考えられ、「金毘羅権現」ないし「象頭山金毘羅大権現」として金刀比羅(ことひら)宮にまつられ、室町時代以降海上の安全を守る神として信仰された。

江戸時代には伊勢参りと並んで金刀比羅宮を参詣する、いわゆる「金毘羅参り」が庶民の間で大いに広まった。また漁業関係者や航海に関わる人々にも厚く信仰され、船が新造されると船主が船員を伴って金刀比羅宮に船の絵馬を奉納する慣わしがあった。また雨乞いの神ともされ、農業関係者にも信仰された。

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牛蒡種

ごんぼだね

日本の長野県や岐阜県、福井県などの地方に伝わる憑き物、あるいは憑き筋。「護法実」と書いて「ごんぼだね」と読む場合もある。また単に「牛蒡(ごんぼ)」と呼ばれる場合もある。修験者が護法神を自分に乗り移らせる「護法実(ごほうざね)」が名前の由来だと思われるが、「牛蒡の種が簡単に衣服にくっつくのと同じく、簡単に人に取り付いてしまう憑き物」と説明される。外道管狐のように動物(のような妖怪)を憑かせるのではなく、(自分の)生霊を憑依させるものだとされる。ただし、岐阜県飛騨地方ではこの牛蒡種を「七五匹(ななじゅうごひき)」という別名で呼び、75匹の動物を使役すると信じられていた。

牛蒡種の家筋は「牛蒡筋(ごんぼうすじ)」と呼ばれる。牛蒡筋の者が誰かを憎んだり嫌ったりすると、その相手に牛蒡種が憑き発熱や精神異常などの異常を引き起こさせる。また牛蒡種は自分の意思と関係なく動く場合があり、例えば「あそこの家の畑は今年豊作だな」と家の者がちょっとうらやむような発言をしただけで牛蒡種が勝手に動き農作物を枯らしに行ってしまうこともある。ただ、警察や村長といった家の者より目上の者に対しては動けないとされる。

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コン=マ=ダーウ

Con-Ma-Daū

ベトナムにおける信じられている悪霊たち。病気、とくに天然痘を運ぶ邪霊として知られている。

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ゴーンワマガム

Ngawn-wa Mogam, N'gawn wa Magam

北ミャンマーのカチン族(中国で言う景頗(チンポー)族)の世界創世神話に見える精霊。チャヌムウォイシュンという精霊から生まれた。槌で大地を美しく作り替え、人間が住めるようにしたといわれる。ゴーンワマガムが住んでいたとされる「マジョイシングラプム(Majoi Shingra Bum)」という山はカチン族の故郷だともされている。

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