栄螺鬼

海中のサザエが鬼と化したもの。鳥山石燕の「画図百鬼徒然袋」に見える。巻貝の中からにゅうっと姿を出した、両腕のある姿で『「雀海中に入って蛤となる」「田鼠(もぐらのこと)化して鶉となる」という(どちらも物事は思いもよらぬ変化をするものだという諺)。栄螺も鬼になろうとは』と解説を付している。また房総半島の言い伝えでは、栄螺鬼は一人旅の女に化けて夜更けに一夜の宿を求めに来るが、この女を家に泊めると亭主は殺されてしまうという。普段は海の中にいるが、月夜の晩には海上で楽しげに踊っているともいわれる。しかし石燕は解説を「夢心にも思ひぬ」で閉めているため、石燕の創作妖怪である可能性が高い。 栄螺鬼(さざえおに) 1805 鳥山石燕著 「百器徒然袋(ひゃっきつれづれぶくろ)」上より 国立国会図書館蔵 Copyright: public domain 雀海中に入てはまぐりとなり/田鼠化して鶉となるためしもあれバ造化のなすところ/さゞえも鬼になるまじきものにもあらずと夢心におもひぬ

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