飛縁魔

日本の妖怪の一種。「ひえんま」とも読む。「絵本百物語 桃山人夜話」に見える妖怪の名称で、美しい女性の姿で夜な夜な現れ、男をたぶらかし腎精浄血(じんせいせいけつ=精液と生血のこと)を吸い取りついにはその男を殺してしまうという。絵本百物語では仏説を交えたり世紀の悪女といわれる妲妃(だっき)や褒姒(ほうじ)を挙げたりして飛縁魔の怖さを解説しているが、これは要するに女性の怪しい色気を妖怪として比喩したものであろう。「飛縁魔(ひのえんま)」という名前は十干十二支の「丙午(ひのえうま)」からきたものと考えられる。丙午の丙と午はどちらも火を表すので、火の重なった丙午の年は火災が多く起こるとか、丙午に生まれた女性は気性が荒く夫を食い殺すなどといった俗信があった。

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