エアレー

ヨーロッパの伝説に見える想像上の生物の一つ。「センティコア(Centicore)」、「ジャル(Jall)」とも呼ばれる。大プリニウス(A.D.23~79)の「博物誌」(77)、3世紀にアレクサンドリアで書かれたとされる博物誌「フィジオロゴス(Physiologus)」にその存在が記され、その後の動物寓話集にも数多く描かれた。「エアレー(Yale, Yali, Eale)」という名前はヘブライ語で「山の山羊」を意味する「ヤ・エル(ya-el)」から来ていると考えられている。 黒、あるいは茶色の山羊の姿で馬ぐらいの大きさをしており、色々な鮮やかな斑点で体を覆われており、猪の口と尻尾、大きな角が生えているとされる。他にもユニコーン(Unicorn, Unicornis)のような脚をもっているとか、象の尻尾を持っているなどの記述があるが、いずれにしてもエアレー(Yale, Yali, Eale)を特徴付けるのはその特異な角である。この角は非常に長いだけでなく、戦うときに自在に前から後ろまで方向を変えられるとされた。昔、インドの水牛は怯えると左右の角を代わる代わる前に動かすことができると考えられていたので、エアレー(Yale, Yali, Eale)はここから発想された生物であると推測される。 エアレー(Yale, Yali, Eale)は鉄壁の護りを象徴する生物としてイングランドの女王をはじめとする貴族の紋章の一つとして採用された。 エアレー(Eale) 1340-1350 ヤーコブ・ファン・マールラント(Jacob van Maerlant)著 「自然の魅力(Der naturen bloeme)」より オランダ国立図書館(National Library of the Netherlands)蔵 Copyright: public domain

ページにリダイレクトします。