ブアウ

ベトナムにおいて戦争で殺された男の幽霊のこと。頭がない。人間が現われて間もない頃、一組の夫婦がいた。夫が海に出かけると物陰からブアウが現われ、妻を引っつかんで茂みに連れ込んだ。そして、家からかなり離れたところで背中に膠(にかわ)のようなネバネバしたものを塗って岩にはり付けてしまった。夫が家に帰ると妻の姿がない。方々探し回り、ようやく妻を発見して助けようとしたが、悪魔の膠はびくともしなかった。そこで夕方、夫はブアウの来る道に罠を仕掛け、ブアウの足を絡めて捕らえ、ブアウから命を助ける代わりに離れられる薬を取り上げると、ブアウを切り殺してしまった。 しばらくすると妻は子供を産んだが、それはブアウの子で生まれるとすぐに妻の乳房に吸い付いてはなれない。子供は恐ろしく醜かったが利口で、産まれた時から口を利き、物の名前を知っていた。男は子供にバアングの木の名前を聞き、口を開けた瞬間、剣で頭を真っ二つに切った。するとその肉片は蛭になったという。

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