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説明
古事記や日本書記などに登場する八柱の雷神。古事記では「八雷神(やくさのいかづちがみ/やはしらのいかづちがみ)」、日本書紀では「八色雷公(やくさのいかづち)」ないし「八雷(やついかづち)」の名で記される。伊邪那岐命が亡くなった伊邪那美命に会いに黄泉国(よもつくに)に赴いたとき、「見てはいけない」という妻の約束を破り伊邪那美命の姿を見てしまったとき、伊邪那美命の体の各所からは八雷神が生じ、蛆がたかっていた。約束を破り恥をかかされた伊邪那美命は、逃げ帰ろうとした伊邪那岐命に八雷神や黄泉軍を差し向けた。
八雷神のうち、特に「火雷神(ほのいかづちかみ)」は単独で信仰されるほか、「火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)」の名で八雷神の総称として扱われることもある。
この項目に関する表
古事記 | 日本書紀 | |
---|---|---|
1 |
大雷 伊邪那美命の頭にいた。 |
大雷 伊邪那美命の首(かしら)にいた。 |
2 |
火雷 伊邪那美命の胸にいた。 |
火雷 伊邪那美命の胸にいた。 |
3 |
黒雷 伊邪那美命の腹にいた。 |
土雷 伊邪那美命の腹にいた。 |
4 |
拆雷 伊邪那美命の陰部にいた。 |
稚雷 伊邪那美命の背(そびら)にいた。 |
5 |
若雷 伊邪那美命の左手にいた。 |
黒雷 伊邪那美命の尻(かくれ)にいた。 |
6 |
土雷 伊邪那美命の右手にいた。 |
山雷 伊邪那美命の手にいた。 |
7 |
鳴雷 伊邪那美命の左足にいた。 |
野雷 伊邪那美命の足の上にいた。 |
8 |
伏雷 伊邪那美命の右足にいた。 |
裂雷 伊邪那美命の陰(ほと)にいた。 |
キーワード
参考文献
- 58大日本神名辞書
- 編集:明治神社誌料編纂所
- 発行者:伊藤岩治郎
- 発行所:明治神社誌料編纂所
- 59神道大辞典
- 監修:下中弥三郎
- 発行者:下中弥三郎
- 発行所:平凡社