コニラヤ・ヴィラコチャ

Coniraya Viracocha

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説明

スペインによる征服後に書かれた「ワロチリ文書」にかかれているプレ・インカのトリックスター的な神。創造神の一人とされているが、汎アンデス的「ヴィラコチャ」と同一神なのかに関してはまだ結論が出ていない。ワロチリ文書によって語られるコニラヤ・ヴィラコチャの神話には、沿岸地域とアンデス地域との間での文化的な相互作用や共依存性の実態や、宗教や信仰を統合・調和しようとした努力が窺える。ワロチリ文書によれば、コニラヤ・ヴィラコチャは強力な神であり、言葉を発するだけで町や村、高地、段々畑を創造したという。また大地を潤すためにププーナ葦の花を放り投げて灌漑用水路を作ったのもコニラヤ・ヴィラコチャだという。

コニラヤ・ヴィラコチャはヴィラコチャと同様に物乞いの姿で旅をして回った。旅の途中に、彼はカビリャカという名前の美しい乙女の噂を耳にし、彼女と同衾したいと願うようになった。ある日、ルクマの木の下で織物をしているカビリャカを目にしたコニラヤ・ヴィラコチャは、鳥に変身してその木の実に自分の精液をかけ、これをカビリャカのそばに落としてカビリャカに食べさせることに成功した。9ヵ月後カビリャカは男の子を出産したが、誰の子供かはわからないままだった。子供が一歳になったときカビリャカは子供の父親を捜すことを決心し、カビリャカと周辺の男たち(神々)に助けを請うと、彼らはカビリャカのもとに集まってきて皆が皆自分が父親であると主張した。しかし、カビリャカが子供を地面に下ろすと、子供は一人の乞食、つまりコニラヤ・ヴィラコチャの膝によじ登った。カビリャカは自分の子供の父親がそのような卑しい身分であることに腹を立て、子供を彼から奪い取ると西方の海へと走っていき子供と共に水の中に入り、石に変わってしまった。

コニラヤ・ヴィラコチャはカビリャカが姿を消したことをひどく嘆いて、彼女を探す旅に出た。彼は道中であったあらゆる生物に彼女の消息を尋ねた。コンドルは彼にすぐ見つかるだろうと答えたので、彼はコンドルを長寿にし、餌にも困らないように、またコンドルを殺したものが死ぬようにしてやった。スカンクは決して見つからないだろうと答えたので彼は怒って人々から嫌われるように悪臭をスカンクに与え、スカンクの行動時間を夜に限ってしまった。旅の途中でパチャカマックウルパイ・ワチャックの二人の娘に会い、この娘たちにも手を出そうとしたが、拒否されたので怒り、ウルパイ・ワチャックが大切に育てていた魚たちを池から海に放してしまった。その後もコニラヤ・ヴィラコチャはカビリャカとその子供を探したがついには見つけられなかったという。

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