人魂

ひとだま

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説明

日本における怪火現象の一つ。「玉火(たまび)」、「飛魄(ひはく・ひばく)」などとも呼ばれる。死んだ人間の身体から出た魂をこう呼ぶ。青白い発光体であるとされ、丸い本体に長い尾を持ち、墓場などを浮遊しているという。寺島良安の「和漢三才図会」によれば、地上から1mほどの高さを飛行し、落ちると破れて光を失うという。また、煮ただれた餅のようにも見え、人魂の落ちた場所には小さな黒い虫が多くいるともされる。

平安末期の歌学書「袋草紙」には、人魂に出会ったとき、「魂は見つ主は誰とも知らねども結びとどめよ下がひのつま」という歌を三度誦して、男は左、女は右の褄を結び、三日後にこれを解いた、という風習が紹介されている。衣服の一部を糸で結ぶ、あるいは衣服の紐を結ぶのは「魂結(たまむすび)」と呼ばれる霊魂が身体から遊離していくのを鎮めとどめるための一種の呪術であり、つまり人魂は死んだ人間のからだから遊離した霊魂だとされていた。現在では人魂や鬼火のような怪火現象は、人間やその他の動物の死体から発生する燐化水素の燃焼などによる現象と考えられている。

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